見出し画像

ピースのないジグソーパズル

私がICTの世界に足を突っ込んで早20年以上が経ちます。

教育情報化、住民向け窓口システム、オープンデータ、Govtech、そしてデジタルガバメント。

色々なことに関わりながら見える社会の変化に、たまに脳がバグを起こしそうな気分になる時もあります。

20年前と比較するとPCのメモリが大昔のメインHDDの容量よりもはるかに大きくなっているとか
「ブロードバンド」という名の信じられないほど高速なネットワークを月額数千円で誰もが使えるとか
「スマートフォン」という名のアポロ計画で使われたコンピュータの何千倍(下手したら何億倍)も高性能なコンピュータを60代以上の8割が手の平に持っているとか

目を見張るようなことが次々と起こっています。

でも、そうした社会になって、色々便利になっても、いやむしろ、便利になればなるほど普遍的なものとして見えてくるのは「デジタルツールも含めて生まれる豊かな人間同士のつながりが、どれほど自分の助けになってくれるか」ということです。

ひとりの市民として、行政職員として、シビックテックを進める一員として
様々な経験や知識、さらにそれを求める好奇心を絶やさないことで、出会える人達、得られるもの達がどれほど大事なのかというのを、ここ最近改めて実感しています。

それはまるで結果のわからないジグソーパズルを創っているような
わけもわからず蓄積した経験や知識が、ある日ひとつのピースになって自分の手の平に「ポン」と落ちてきて
欠落していた部分にピタッとはまっていく
結果として様々な色彩豊かな絵がジグソーパズル上に浮かんでくる

そんな感覚に近いと思います。

欠けたピースがあとどれだけあるのか、そもそもそれは生きている間に集まるのかどうかもわかりませんが、これからもピース探しを続けていきたいと思います。