「いい文章とは何か?」

いい文章とは「伝えたいことが読み取れる文章」だと考える。

読み手がいることを前提として、書き手は文章を書く必要がある。自分しか見ることのない日記であっても、いつか読み返すために書くのなら、未来の自分を読み手と考えて「あの日はこういう1日で、こいうことを思ったのだ」とわかる文章である必要がある。

商業として文章を書くライターは、なおさら伝えたいことが読み取れる文章を書くことが重要となる。なぜなら、商業において「伝えたいこと」は「依頼者が伝えたい商品の価値」であり、それを「読み手に伝えることができる人材」としてライターが存在しているからだ。

もちろん、依頼者の思いを一度文章に変換して読み手へ伝えるのだから、過不足なく伝えることは非常に難しい。だからこそ、この業務のプロであるライターに対して報酬が発生するのである。つまり、ライターは「いい文章」=「伝えたいことが読み取れる文章」を納品する責任があるのだ。

先に述べた日記や商業のライター業務以外にも、人が文章を書く場面は多く存在している。そして、その文章には必ず「伝えたいこと」が含まれているはずだ。

例えば、次のようなものは明確な「伝えたいこと」だ。例えば、次のようなものは明確な「伝えたいこと」だ。

「続きを読みたくなってほしい」
「この文章を読んで、自分なりに考えてほしい」
「正しい情報を伝えたい」
「優しい気持ちになってほしい」
「この景色の素晴らしさを伝えたい」
「怒りを吐き出したい」
「感謝の気持ちを伝えたい」
「自分なりの考察を聞いてほしい」
「結末に関しては、読者の判断に委ねたい」

このように様々な意図で文章は書かれる。事実、描写、感情など語られる内容はさまざまだが、いずれも「相手に伝えること」を目的としているはずだ。したがってその目的を高い精度で達成できている文章はいい文章であると言える。

「なんのために文章を書くのか」ということを考えた時、そこには必ず「伝えたいこと」がある。そしてそれを読み手に伝えるために文章をより良いものに仕上げていく。その成果として出来上がるものが「伝えたいことが読み取れる文章」であり、いい文章である。

そんないい文章を書いていけるように、「伝えたいこと」と向き合っていきたい。

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本記事はマンガ情報WEBメディア「アル」のライター向け勉強会の内容を元に執筆している。新しいライターも募集しているので、気になる方はこちらからチェックしてみて欲しい。


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