お得意様になりたくないひとの意見に耳を傾けてみた
個人的に、興味深いなと思うツイートに出会いました。
マーケティングを語る情報や書籍の中では、
・よく利用する常連
・たくさん買ってくれる人
などのいわゆるロイヤルカスタマーには「特別扱いせよ」という話が一般論として語られているように思います。
ずっと昔から「お得意様」という存在はあったわけで。
この「お得意様扱い」をうけると、「店から遠ざかる」と答える人が少なからずいるようなので気になる存在になってしまいました。
「遠ざかる」という選択の裏にどんな感情があるのか。気になります。
自分の主観で想像すると、下記の感情があるのだろうかと想像しました。
店と個人というn:1の関係から、店員と個人の1:1の関係になることに抵抗がある
趣味思考がわからない素性の知れない人と会話が発生し始めると、よくわからない人のことを探りながら、気を遣って接することが求められるから
1:1のコミュニケーションを、いつも頑張り過ぎているからこそ、気を使うシーンや相手を減らしたい
上記の場合は、コミュニケーションが発生することを恐れている場合なので、個人経営の店舗や小規模の店舗で発生しやすい状況なのかな。と想像しています。が、実際どうなのか。
調べてみると「常連扱い」を嫌う人の声は、男女関係なく意外と出てきます。
ちなみに、私の同僚の中には「匿名性を大切にしたい」と話す人もいました。自分が特定されると行きたくなくなるけれど、それよりも利便性が優った場合は利用し続ける、という話がありました。
常連になりたくない人の理由
人と話すのが苦手、緊張する
会話の相手を楽しませないと、という旺盛すぎるサービス精神がある
気をつかうのも、気をつかわれるもの嫌い
コミュニケーションが苦なわけでもく、「誰でもない」時間がほしい
煩わしいコミュニケーションを省きたいという欲求や、「あくまで飲食をしたいだけであってそれ以上は望んでいない」という声が多いように思います。
あとは「〇〇の人」というあらゆるカテゴライズから逃れる時間ということを、大切にしている人がいるんだなという印象。
分類してみると、下記の3パターンなのでしょうか。
人見知りパターン
そもそも人とのコミュニケーションを億劫に感じている人。自分がヘマするんじゃないかと心配だし、話すことが恥ずかしい。
頑張り屋パターン
盛り上げよう・楽しませようと頑張りすぎてしまう人。予期せぬ会話は疲れちゃう。
自立パターン
(自立が正しい表現かはわからないけど)ひとりでいたくない時に一緒に過ごす人を調達できる、自分にとって重要な人間関係が充足している人。あえて広げたいと思っていないし、時間を使う相手は自分で決めたい。
ちなみに、会社のメンバーに話を聞いてみると、7:3くらいの比率で「常連歓迎or気にならない派」「認知されたく無い派」がいました。
今回「常連扱いされたく無い人」というのを少し調べてみました。マイノリティだったとしても、こういう意見もあるよね、というのは知っておきたいです。
ただ、やはり予算もリソースも限られる企業のマーケティングの場で、マジョリティとマイノリティ双方を対象とするのはまず難しい。
そこはどちらに特化するのかを見定める必要はある。けれど、マイノリティ派の意見はニッチながらも必ず需要はあるわけで。大手企業が取りこぼしている人々に目を向けて、開ける道もあるかもと思いました。
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