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初めて仕事を辞めた話


ずっと仕事が嫌いだった

この仕事に就いたばかりの時は目指していた職業があり、就活を続けていました。なので一時的のつもりでしたが、恐ろしい事に約10年思考停止で働きました。

接客業は向いていないのですが、若かった私はそんな自分を変えたいと接客業を選びました。元々長く居るつもりが無かったので深く考えていなかったのですが、接客業の中でも少し特殊で中々ハードなのを選んでしまいました…。
最初は上司がパワハラ系で嫌な環境でした。その時点で辞めていれば良かったのに、といつも思います。後にその人が転勤し、別世界のように穏やかになりました。
接客のみだった仕事が途中から事務も任され、それは合っていました。他のスタッフとあまり接しなくていいし、事務仕事は1人作業なので快適。そして何より、休みが取りやすいのが最高でした。
ただ、どうしても接客は苦痛でした。

どうして辞めなかったのか

嫌ならさっさと辞めれば良いのに、なぜ辞めなかったか?
それは、怖かったから。楽だったから。

行動を先延ばしするほど、自分の首が絞まる事も分かっていました。
転職サイトを見ては、私に出来る事は無い…と怖くなり動悸がしました。ハローワークも何を言われるか怖くて行けませんでした。
そして残念な事に、私は「嫌なことを我慢する能力」が高いのです。

目指していた職業も挫折し、やりたい事もない、できる事もない。
たいしたキャリアも資格もない。歳だけ重ねた。
私は何もできないし、価値がない。生きる意味がない。
社会からも、そう評価されることに怯えていました。怖くて、逃げて、現実から目を背け続けました。
仕事内容は嫌でも、慣れた環境に居続けることは楽なのです。

私は子供の頃から自己否定をし続けてきました。
自己否定して閉じ籠って、挑戦をしない。そうすると成功もしないけど、失敗もしないし得る事も無い。失敗した時は、ほらやっぱり…と蓋をして失敗から学ぶことをしませんでした。
逃げて言い訳して、自信が持てないまま、自分の軸が無いまま。思考停止で生きて、何かに怯え、ずっと留まっていた。
大人になった今でも、変われないでいました。

どうして辞めたのか

馬鹿馬鹿しくなりました。自ら嫌な事を続けている事が。

感情をコントロールできなくなる以外にも、耳の不調など、ストレスが体調に出ていた事も悩んでいました。そして職場の人間関係が荒れてきた事も良い転機でした。

なんて時間の無駄をしているんだろう。
ずっとそう思っていましたが、急に視界が晴れたのです。

私に出来ることは少ないけど、何も出来ないわけじゃない。
ここで行動しない方がもっと恐ろしい事になる。
選択肢は一つじゃない。可能性を自分で潰してはいけない。
きっとまだ、大丈夫。
そう思い、辞めました。
慣れた環境を手放すのは恐怖でした。何より平日休みで休みが取りやすいという唯一にして最大のメリットが、私にはとても都合が良くて少し後ろ髪引かれました。
ハローワークに足を運べた事も大きな一歩でした。否定されたりする印象を持っていましたが、今のところ温かい人に出会えています。ドラマなどの悪い先入観、よくないですね。もっと早く行けば良かったです。
時間はかかりましたが、人生のターニングポイント、なんとか作れました。

この先のこと

この先どうするか、まだ決めていません。

私は約10年、本当に無駄にしたと思っています。
直視すると強い自己嫌悪に陥ってしまいます。
ハローワークの方が無駄じゃないと言ってくださいました。最初はその言葉を受け入れることは出来ませんでしたが、今では、無駄だったのは事実だけど、全部が無駄なんて乱暴な事言ったら辛いだけだな、と思うようになりました。

長らく自分にとって嫌なことを続け、自分の気持ちを殺してきました。
その結果、好きなことがなくなり、やりたいことがなくなり、楽しいことがなくなりました。
人生どうでもいいと思いました。

でも、投げやりになるのはもう終わりにしたいです。
私はやりたい事が何もないから、死ぬ時に後悔する事すらないと思うようになっていましたが、もっと人生を真っ当に生きたかったと涙を流す気がしてきたのです。

動くまでにものすごい時間を要してしまいました。
人の命は、時間は有限だと分かっていても…。
今後は自分に向き合って、自分の声をちゃんと聞いて、自分の嫌なことはやらない人生を歩めたら良いなと思っています。

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