宇宙の大祖神について②

  ついでに、宇宙の大祖神のことについてあと少しくつけ加えさせておく。この神は、八百万の正神からみると、形もなく影もなく声も聞こえず、隠れた神なのである。それは丁度人と神との関係と同じである。
  宇宙の大祖神は、その中に胎蔵されていた、正、邪、賤相反する神々をも統べ給う神であるから、これらの神を更に超えた、偉大なみ力を所有せられ給うお方なのである。
  だが宇宙の大祖神の経綸によれば、地は、最初邪神が三千年統治し、次に賤神が三千年統治し、最後に正神が、そのあと未来永劫に統治し給うことになると教えられている。
  今は正神の時代に入ったばかりだと神は仰せられる。賤神の時代には、善悪並び行われてきたがいよいよ時至ったので、今迄世に行われてきたすべての誤りを直されるために、正神は一心に働き給うているのである。
  邪神は、既に正神の手によって、神界のある場所に封じこめられて、その活動が不可能になっているが、その子分である悪魔が地上に残存していて、遠からず正神の手によって壊滅せられることを、彼ら自身がよく知って、最後のあがきをして暴れるので、今の世の乱れが甚しいのである。だからこの状態は、いましばらくは霊的にはいたし方ないさだめとなっている。
  然し今に魔は正神の手によって一魔も残ることなく壊滅し、人の心は善化され地上天国が招来されるであろう。
  魔は心の油断から入るものである。だから常に正法を聴いて正しい心を持つことが、罪悪から逃れる道である。
  だから正しい教えを説く世界の各宗教は、一致協力して地上の神の國の建設に邁進すべきで、宗教協力が、世界の宗教界に呼びかけられてきたのも、天の時とみるべきであろう。
  尚、天津神国津神八百万の神の最高位の神は、天照皇大神となっているが、天照皇大神は、宇宙の大祖神のすべての権限を継承し、付与されておられる大神である。だから賤神も邪神も、正神の時代となったので、今後天照皇大神の統率下に名実ともにおかれるときも、到来するのである。

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