見出し画像

東部地域局通信 第15号(2024.2.20)


 静岡県東部地域局では、東部地域の魅力や地域団体の皆様などの活動をより多くの方に知っていただくために、東部地域局通信を発行しています。毎月1回の発行を目指し、東部地域各地の取組を紹介していきます。
※掲載している情報は、2024年2月20日時点のものです。


楽しみながら学べる「防災講座」で学校の防災教育を支援

令和6年1月1日に発生した能登半島地震では、甚大な被害が発生しました。静岡県でも南海トラフ巨大地震等の発生により想定される、最大クラスの地震や津波から命を守るために、災害に対する知識の習得や備えが大切に
なります。

東部地域局では、防災意識の向上の一環として学校等での「防災講座」を実施し、防災教育を推進しています。

東部地域局では、小学校・中学校・高校・特別支援学校の児童・生徒・教職員を対象に、令和5年度は94回(参加人数は17,963人)の防災講座を実施しています。防災教育は、「〇〇をしないと□□になりますよ」というような、「気持ちが後ろ向き」な授業になりがちです。それだけでは防災にあまり興味を持ってもらえず、知識も頭に残りません。東部地域局では、クイズを出題するなど、参加者が主体的に考え、楽しみながら学べる防災講座を心がけて実施しています。

グループで話合いを行う「災害時判断ゲーム」で最も議論が白熱する課題が、「非常持ち出し袋に入れたいものを次の20個の中から10個選ぼう」というものす。どれも防災関連の書籍等によく載っているものですが、家族の写真や筆記用具など、一見すると必要なさそうなものも入っており、話し合いは盛り上がります。ゲームを通して楽しみながら災害に対する知識が身に付きます。

【防災コラム】巨大地震への備えとして「何よりも大事」なこと

それは「安全な家に住む」ことです。能登半島地震では、家屋の倒壊によって多くの命が失われました。昭和56年5月以前の建物は「旧耐震基準」、同年6月以降の建物は「新耐震基準」と呼ばれます。旧耐震基準は、「震度5強の地震までは建物の倒壊を免れる」という設計基準ですが、新耐震基準は、「全ての地震で倒壊を免れる」という設計基準です。被害の大きかった輪島市や珠洲市では、旧耐震基準で建てられた家屋を耐震補強した割合は半分程度でした。静岡県内にある旧耐震基準の木造住宅にお住まいの方は、無料で耐震診断を受けることができます。

まずは我が家を、大切な家族の命を守れる家にしていきましょう。

                          (担当:植田)

「静岡県東部地域災害ボランティア連絡会」を開催しました ー 災害復興を円滑に行うため、今私たちが連携してできること ー

災害発生時には、県内外からの災害ボランティアによる支援活動は必要不可欠であり、災害ボランティアの受入れや活動援助を円滑に行うためには、行政・社会福祉協議会・ボランティア関係団体等の日頃からの連携が必要です。

そのため、令和6年1月26日に、東部地域の関係機関から約70人が参加し、日頃のボランティア活動の状況等について情報共有・意見交換を行う「静岡県東部地域災害ボランティア連絡会」を開催しました。

活動事例の紹介 「富士市の災害支援における関係機関との連携」 

明日災害が発生したら、災害ボランティアセンターは開設できるのか?」という疑問からスタートし、行政、社協、ボランティア団体等が、定期的に顔を合わせる機会を増やしたことでお互いのできることできないことを理解しあい「ちょっと無理の言える関係づくり」ができたという事例を紹介していただきました。

参加者からは「是非参考にしたい」など前向きな意見が多く出されました。

ワークショップ「災害復興を円滑に行うため、今私たちが連携してできること」

鈴木まり子さん(NPO法人日本ファシリテーション協会災害復興委員会メンバー)を進行役として、グループごとに意見交換を行いました。違う市町、団体の人と話し合うことで、お互いの立場を理解したり、災害時に必要な即断力の重要性を実感している様子でした。

今後も、災害発生時に備え、関係機関の連携強化につながる場を提供していく予定です。

                          (担当:野田)

地域防災指導員能力向上研修を開催しました ー 大規模災害に備えるため、地域防災力を強化 ー

令和6年1月31日に、市町が選任した地域防災指導員等の地域の防災リーダーを対象に、自主防災組織の活性化、地域防災力の向上を目的に「地域防災指導員能力向上研修」を開催しました。

わたひな普及員養成講座

「わたひな」とは、「わたしの避難計画」の略であり、住民一人ひとり異なる「災害リスク」を理解し、「避難のタイミング」と「避難先」を予め計画しておき、目に付く場所に貼っておくことで、早期避難意識を向上させる本県独自の取組です。「わたしの避難計画」は、誰でも簡単に作成できるがコンセプトですが、自力で作成するのが難しい方もいるため、作成のサポートをする方も必要となります。そこで、作成をサポートできる知識を習得していただき、地域での更なる普及のために本講座を行いました。大雨による河川氾濫や土砂災害、地震による津波などの災害のリスクや、ハザードマップの見方など、防災の知識を身に付けたあと、「わたしの避難計画」を作成しました。

グループ図上演習「風水害対応イメージTEN」

自主防災組織の風水害への備えと対応力強化を図るため、災害発生時にどのように対応したらよいかを時系列で考える図上演習「風水害対応イメージTEN」を行いました。

日頃から熱心に防災に取り組んでいる地域の防災リーダーの方に参加していただいたことで活発な演習になりました。これからも研修などを通じて、地域防災力の強化を図っていきます。

                          (担当:野沢)


東部地域にある「ふじのくに魅力ある個店」登録店が「地域のお店」デザイン表彰を受賞しました!


「地域のお店」デザイン表彰とは

外観など見た目の良さだけでなく、お客様との関係づくり、地域・社会貢献等、広い意味でのデザインという観点から、魅力と個性に優れた個店を表彰するものです。「ふじのくに魅力ある個店」登録店を対象に実施しています。

令和6年1月10日に静岡市の浮月楼で、『令和5年度 「地域のお店」デザイン表彰 表彰式&フォーラム』が開催されました。東部地域から2店舗が受賞し、 「柚野商店」(富士宮市)が大賞、「Vieni KANDA」(伊豆市)が特別賞(ローカルフード賞)に選ばれ、知事から賞状と副賞が授与されました。

表彰式に続いて、フォーラムとして、各受賞店の紹介とクロストークが行われ、各店舗をオープンした思いや今後の取組、受賞の喜び、審査員からのコメントなどを伺うことができました。

受賞した2店舗の紹介については、次号以降で掲載予定のため、お楽しみに。

                          (担当:中村)

東部地域で話題の取組紹介

東部地域で活躍されている人・団体の皆様の取組を、当局職員が取材し紹介します。

地域資源を生かした取組で「御殿場」を広めたい ーリージョンポート合同会社 代表社員/富士山ツーリズム御殿場実行委員会事務局長 田近義博(たぢかよしひろ)さんー

田近さんは、富士山御殿場口 新五合目のコミュニティースペース・マウントフジトレイルステーションの設置を提案・推進されたほか、御殿場市でのイベント開催の企画運営に携わり、地域の振興に尽力されています。

御殿場市にある富士山樹空の森をメイン会場とする音楽フェス「ACO CHiLL CAMP(アコチルキャンプ)」は、「御殿場」の知名度を高めたいという思いがきっかけでスタートし、毎年5月頃に開催しています。今年で10周年の節目の年であるため、開催にあたっての意気込みを伺うと、「静岡県内の人が、静岡の魅力を実感し、それを自発的に発信することが結果として一番のPRにつながると思います。自分たちの地域の魅力を知ることを最優先
するために、県内の方により多く参加していただきたいです。」とお話ししてくださいました。
また、御殿場口新五合目の情報発信基地として、またコミュニティースペースとして富士登山期間のみ開設している、マウントフジトレイルステーションについてもお話を伺いました。

詳細はこちら↓

                          (担当:中野)

東部地域の施設や取組紹介

東部地域局では、地域の課題把握と情報共有を目的に、東部地域の施設や団体等を訪問させていただき、取組等についてお話を伺っています。1月は熱海市内と十国峠で関係者と意見交換をしました。

熱海市の観光施策(あたみ桜、ロケ支援)担当者と意見交換

今回は、熱海市観光建設部に熱海市の観光施策を紹介いただきました。コロナ禍後の展望、今後の方向性など紹介いただきました(詳細は熱海市のHP等をご覧ください)。

訪問した1月末は、あたみ桜がちょうど満開の時期。市内の糸川は平日にも関わらず多くの人が訪れていました。この糸川を中心に第1回 熱海桜夜会が開催されました(2月上旬まで)。

第1回 熱海桜夜会では、早咲きの桜と昭和レトロをコンセプトに糸川遊歩道での夜桜見物だけではなく、起雲閣や熱海芸妓見番での特別イベントも実施していました。このイベントに向け新たに作られたのがピクトグラム。それが提灯に描かれ、デザインがレトロでかわいらしい雰囲気でした。新しい取組を続ける熱海市の観光。今後も私たちを楽しませてくれる取組が多く行われそうです。

その他、熱海市ならではの取組として、ロケ支援の取組も御紹介いただきました。観光地・熱海の回復のきっかけを見たような気がします。

十国峠

最近、写真映えスポットと言われている十国峠。管理運営している十国峠株式会社にお話を伺いました。グランピング施設やドッグランなど山頂で楽しめるエリアを拡張しつつあるとのこと。若者を意識したサービスも拡充しており、確かに山頂付近ではウッドデッキやハンモック、「十国峠」と大きく書かれたかわいらしいモニュメントなどが置かれていて、思わず写真を撮りたくなりました。山頂には、ケーブルカーで登る以外に、ハイキングで来る方もいるとのこと。是非チャレンジしてみてください。

                          (担当:長野)