ガラス職人の弁明(完全版)
「あの氷の女王のような図書館が、あたしにそうさせるんでさ」
王様のために数々の、美しい景色を封じ込めたガラス玉を苦もなく作り出した職人は、その技が妖の術だと疑われた時にそう弁明したのでした。
ある王様が、夢うつつに見た「懐かしくて心浮き立つ景色」を家来たちに探してくるように言いつけました。王様はその景色がどんな景色だったかをはっきり覚えていなかったので、家来たちは絵描きや彫刻家、織物師など美しい品々を生み出す職人たちに、それぞれ自分が懐かしくて心浮き立つと思う景色を作り出