プロダクトのアイディアだけはある時の、一人目のエンジニアの探し方

「共同創業者(エンジニア)を探している」という相談に対しての僕の回答
https://note.com/suthio/n/n02042eeac17e

この記事を読んで、私なりの回答。
上記の記事は、ヘタクソでもいいのでコードを書いて動くプロダクトを作ると格段に「共同創業者(エンジニア)」が見つかりやすいよ、という話。

上記の方法は完全に同意できる。確かに探しやすくなる。
では一人目のエンジニアってどうやって雇えばいいの問題。

そもそもエンジニアを雇う意義として、アイディアに価値はなく、動くプロダクトがないと何も始まらないからだ。
動くプロダクトを作るにはエンジニアが必要、じゃあエンジニアってどう野党の問題。
私なりに「一人目のエンジニア」を雇う方法3選

年俸1,000万円を出してエンジニアを雇う

はいこれ。大正論。
立ち上げ期の一人目のエンジニアの負荷は大きく、要求される技術レベルも大きい。
残業なしで年収500万円のエンジニアのレベルでは、一人目のエンジニアが要求される技術レベルを満たせない。
でも過重労働と土日も平気で対応を求められる点を考えると、「残業なしで年収500万円のエンジニア」がきっちり残業代をもらえるケースよりはるかに安い給与で酷使されることになる。
また立ち上げ期のエンジニアはストレスが尋常じゃない点も考えると決して高給とはいえない。むしろスタートアップ初期だからこの条件で我慢できるとしか言えないレベル

そして年俸1,000万円を出すと言ってもコードが一行も存在しない状態では「へー、ふーん」で終わってしまう。
それくらいスタートアップというのは「過重労働と激ストレス確約の、分の悪いバクチ」とエンジニアにとって認識されている
年俸1,000万円は最低レベルと言ってもいい。

ここで下手に給与をケチると、一人目のエンジニアの役割を務めるに値しない人材がジョインしてしまい、あとで軌道修正に時間とコストが失われることになる点は補記しておきたい。

友達に一人目のエンジニアになってもらう

自分が持つ既存のネットワークの中から、一人目のエンジニアを見つけるケース。
こいつなら何やっても許せる、という信頼感がお互いにあるので給与は「後払い」が効きやすく、初期の給与を抑えめにできる点がメリット。
また手の内がわかっているのであとでモメづらい。

ただし異業種人材交流会や若手エンジニアが集まる場所に「一人目のエンジニアを安く雇うことを狙って」友達を作りに行くのはアウト。
倫理面というより、友情が薄すぎて上記のメリットを享受できない。
「安く雇ったつもりが、エンジニアが要求レベルに満たなかった」
となりがち。
あるいはもっと素直に「途中で逃げられた」になる。
そいつなしに事業が継続できない人間を信頼関係もないのに、大した金額も渡さずに依存するのはリスクでしかない。

500時間勉強して自分でコードを書けるようになる

同じく大正義。
コードは500時間も勉強すれば書けるようになる。
もちろんベテランのプロが書いたコードに比べればクソだが、プロダクトのフィードバックサイクルを回すのに綺麗なコードは必要ない。

また自分でコードがかけるとフィードバックサイクルを超高速に回すことができる。これは2人でやるより1人でやった方が5倍早い。これは自分で回している私がいうんだから間違いない。
プロダクト/マーケットフィットまで自分一人でコードを書きながらやり切ってしまい、よっしゃこれは行けるぞと思った段階で
そのプロトタイプを見せながら資金調達&一人目のエンジニアを雇う

リーンスタートアップの体現とも言えるやり方なんだけどこれをやるとエンジニアからもかなり好感触を持ってもらえるし、何よりプロダクト/マーケットフィットまでやり切っているので成算が高い=いい人材を探しやすい。

自分としては上記2つの手段ができないなら3つ目の選択肢としてこれはアリだと思う。

最初は外注(業務委託)でやってしまう

やりがちなんだけどお勧めしない理由が2つ。

外注管理はそれ自体が熟練が必要な専門スキルなので、最初にそれをやるのは難しい。金を取られて使い物にならないものを納品されて、無駄に金を失って終わるケースが多いのが1つ。

仮に成功したとしても、内製開発に切り替えるのが難しくなるのがもう1つ。なぜ内製開発に切り替えるのが難しいかというと
「事業も成長してきたので1人目のエンジニアを探しています!」
と言ってエンジニアに声をかけた時
私がそういう声のかけられ方をすると、以前にバズった税理士さんのツイートを思い出すんですよ。
「途中まで自分で作ったので報酬は半分でお願いします」
「手間が倍になるので報酬は倍ですね」

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