「月が導く異世界道中」の特殊EDがハードロック/ヘヴィメタルな件

あまりにもびっくりしたので記事に書きました。

2021年夏期アニメ「月が導く異世界道中」の特殊ED「ああ人生に涙あり」が、公開されている2アレンジとも、ハードロック/ヘヴィメタルだった。
というか明確な元ネタが指摘できるレベルなので、気づいた勢いで記事にしてみようと思う。

第一話エンディング~深澄 真(CV:花江夏樹)=Blackmore's Night「Journeyman」

暖かみのあるフォーク楽曲に仕上がっているが、このアレンジの元ネタは、明らかに中世フォークロックユニット・Blackmore's Night「Journeyman」のライブ版だろう。キャンディス・ナイトのやや粘り気のある歌が映えるいいメロディ。大サビ前にはリッチー・ブラックモアによる「らしい」ギターソロが入る。

しかしこれにもカバー元があり、スウェーデンのバンドNordmanの「Vandraren」がそれだ。こっちはメロディはそのまんまだが、ハスキーボイスのボーカルとスウェーデン語の不思議な響きが気持ちよい。実は「Journeyman」のCD版はアレンジが控えめで、「Still I'm sad」「Hall of the mountain king」など、数々の換骨奪胎名アレンジを誇るリッチー・ブラックモアもいじれない完成度だったのだろうと気づく。

リッチー在籍中のDeep Purple「Child In Time」間奏ブレイクに差し込まれたフレーズが「ああ人生に涙あり」の印象的なリフと一致することを考えると、非常に趣の深い本歌取り、という感じがする。

名盤「Made in Japan」の3:25-に注目。さらに余談だが、この「Child In Time」もまた、別バンドの楽曲をパクったという話がある……。

第四話エンディング~巴(CV:佐倉綾音)、澪(CV:鬼頭明里)=Impellitteriのなにか

今回はフル音源を紹介する。
これはただのスピードメタルではない。歌の外側で響き渡るギターの展開と速さが、クリス・インペリテリが弾きそうなフレーズそのまんまなのだ。特に、歌の後ろで鳴る四拍目のパワーコードが妙にそれっぽいのと、0:07-0:11のパートは、明らかにImpellitteriの名ボーカル、ロブ・ロックがコーラスを入れているのを空耳してしまうレベルで似ている。
ただ、このソロは弾かないと思った。インペリテリは猛烈に速いフルピッキングで前へ前へと音をつないでいくタイプで、ライトハンドを入れたり露骨なコーラスを入れたりはしない。この部分は別のネタがあるか、楽曲上の都合があるのだろう。

それにしても、インペリテリっぽさはすぐわかるのだが、元ネタを特定するのが至難の業すぎる。
インペリテリの楽曲はどれも速くかっこいいが、致命的な難点を抱えている。とにかくイントロの幅が狭くて、何度聴いても同じ曲にしか聞こえない楽曲が多すぎるのだ! 同じアルバムにほぼ同じイントロを入れてしまったことすらあるくらいだ。
そのため、元ネタの曲がどれだか一度聴いただけではわからない。とはいえ、このあたりだろうか?

結論

助けて!メタラー!

https://tsukimichi.com/