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おすすめの練習方法ひとつ - ハノン

たくさん教本が出ている現在、もしかしたら、今や、指の練習をハノンで行うひとは少なくなっているのかもしれません。

私にとっては、弾かない期間が長かったときには(あるのですよ〜!)、とくに必要な一冊です。というのも、弾かない手指(てゆび)でいきなり曲を弾き始めてしまうと
 ・心理的には、あまりにも弾けない現実を知ることになり
 ・手指的には、いきなり動かすことによる痛みの元になり
あまり良いことがありません。。。
そこで、ウォーミングアップを兼ねてのハノンタイムとなります。

ハノンのよいところは、右手が「ドミファソ」であれば、左手も「ドミファソ」であることです。もちろん、ト音譜、へ音譜の違いはありますが、同じ音であると、
「こっちの手はこの音で、こっちの手はこの音だ」とチェックする必要がありません。指の動きだけをチェックして、ゆっくり〜テンポアップ〜ゆっくりなどテンポを変えつつ、ただただ弾き続けていれば、そのときの手指の状態を把握することができます。強く弾いたり弱く弾いたりして、腕の力のバランスも整えることができます。

ところで、このハノン、後半の音階、アルペジオ、トレモロなどはさておき、取り組みやすい前半(1番から20番、21番から30番)は、ピアノ鍵盤全音域を網羅していません。ピアノ鍵盤をおおまかに低音域、中音域、高音域に分けるとすると、ハノンの練習曲は、だいたい低音域から中音域にまとまっています。だから、練習しつづけていると、身体の重心が左に偏っているように感じてきます。

なので、私は、ときどき、曲のスタートを1オクターブ上にして、弾いています。たとえば、1番から10番を楽譜通りに弾いたあと、11番から20番までは曲の開始音を1オクターブ上の音にして弾きます。そうすると、中音域から高音域も網羅することができます。音域をもっと広げておきたいな、と思うときは、2オクターブ上の音からスタートしたり、あるいは1オクターブ下の音から始めてみたり。

ピアノは、座る姿勢がポイントで、腕をスムーズに動かせるぐらいの位置にゆったり座ります。そして、腰から頭までのラインを意識して、音域にしたがって、そのラインがスムーズに左右に動くイメージを持ちます。手指と腕が腰を支点にして左右にしなやかに動くためには、低音域から高音域までの動きを手指&腕自身が知っておくことが大切です。

ということで、ハノンの、そうですね、1番から20番ぐらいまでのあいだで(1ページの短い曲たちなので)、気が向いたらたまに、1オクターブ上の音からスタートしてお弾きになるのをお勧めします。意外に弾きにくく感じるかもしれませんし、軽く弾けてしまうかもしれません。どちらにしても、音域をより広く網羅できるので、ウォーミングアップはバッチリです!

ぜひお試しになってみてくださいね!
今日もお目通しいただき、ありがとうございます♪



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