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習作1(その3):メニューがない

メニューがない

そういえば、このラーメン屋メニューがない。「すいませ~ん。ラーメン一つ」適当に頼んでみた。奥から店員らしき人が出てきて、仕事を始めた。よかった、ちゃんといるじゃないか。しかし、ラーメンはいくらなんだろう。最近は1000円以上するのが当たり前だからなー。海鮮ダシのラーメンだった。チャーシューは良く煮込まれていてホロホロのタイプ。脂ぎっていなくてよかった。おあいそ。請求書が出てきた。20,000円と書いてあった。「2万円って高くないですか?」店の者が、壁を指さす。さっきは何もなかった壁にメニューが貼られている。ラーメン20,000円となっている。とんでもないところに入っちゃったな―。ラーメン一杯に2万円なんて払えないよ。そもそもそんなに持ってないし。「2万円も払えませんよ。」「ちゃんとした請求をしてください。」店員が電話を掛けた。応援でも呼んでいるのか。店の入り口から警察官が入ってきた。良かった。「無銭飲食の方はこちら?」「えっ」「無銭飲食ではなくて、お金は払いますが、ラーメン一杯2万円はおかしいでしょ」「ここは高級ラーメンで有名なようですよ。私は食べたことないですが」「わかりました。とりあえず2千円、置いていきます。ラーメンだったら2千円もあれば十分ですよ」「このお店では、よく、無銭飲食があるんですが、ここは、2万円払われた方が良いですよ。そうでないと、私は、逮捕しなくてはならなくなりますから」「そんなの無茶苦茶ですよ」

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