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AI絵×手描き絵でイラスト製作 〜AI絵で複数のアイディア出しを時短〜

前回の記事はこちら

制作話という名の自分語りが楽しいのでまた続きました、AI×私絵の記事、第4回。
今回はtrinartmeituを使用しました。
このイラストを描いたのは今年の2月なのですが、イベントのアンソロジー用に描いたものであり、主催者様の意向でイラストの公開は半年は待つように言われていたので、今の時期での公開となります。

参加するまでに考えてたこと

今回参加したアンソロジー企画ですが、FE蒼炎の軌跡に登場するグレイル傭兵団の日常風景を集めよう!といったものになります。私はセネリオを担当しました。
このアンソロジー企画は小説とのコラボ作品でもあり、字書きさんの書かれる内容と合わせたものを描く必要がありました。ただのイラスト集ではなく、小説とその挿絵が一番イメージに近いかもしれないですね。
それまでの私だったら背景込のイラスト(ましてや企画で)なんてハードルが高くてやる選択肢すらなかったのですが、AIイラストを活用する中で「もしかしたらAI活用すれば自分でもいけるのでは?」と参加を決めました。
一応、声をかけてくださった主催者様にはAIを活用することを伝えた上で了承をいただきました。線画以降は従来の制作通り手描きと素材で完成させるので、AI要素はアイディアまでだと言う感じのことを伝えました。もともと私のAI垢をフォローしている方なのでそこらへんはすんなりいきましたが、そうでないこともあると思うので、活用する方は事前に確認されることをオススメします。

案出し

企画内容として小説と内容を合わせる必要があるため、話し合いながら案出し。しかし、彼・セネリオは日常が簡単に思いつくキャラクター性ではなく……現時点で自分が出せる案を挙げつつ、他の参加者様に何かネタがないか募集をお願いすることにしました。
その際、(初めての書き込みだったので)自分はAIイラストを活用するということも一緒に伝えることにしました。

もしここで不快に思う方がいれば全部AI絵を手描きラフに描き起こして対応するつもりでもいました

ありがたいことに誰にも突っ込まれることなく、何人かからはアイディアもいただけたので、t2i作業スタートです。
使った呪文はおよそ2通り。
「1boy, dark green hair, long hair, red eyes, desk, map, placing, talking, chess markers, discussing, strategy」→地図やコマを用いて戦略を考えている様子
「1boy, dark green hair, long hair, red eyes, library, bookshelf, looking book, seeking, book, table sitting」→図書室のような本棚のある場所で本を読んでいる様子
まだネタの内容は確定していない段階だったので、ガチャを回しながらどんなのがいいかな〜と吟味していました。
前髪修正もi2iで楽ちんです。i2iは上手くいくと楽しい。

これを
加筆して
i2iじゃ!

その中で、好みな構図をいくつかPUし、伝わりやすいように髪型(前髪)を加筆修正してどの感じが良いか提案する画像を制作しました。

こういうのができるのはAIの強みだと思います

実際に使った画像です↑
これを載せながら、こんな感じがいいかなーと思ったんですけどどれがいいと思います?的なことを相談しました。
小説担当の方とも話し合い、上の段①の雰囲気で決定。
どんな感じにするべきか不安なところがあったので、AIを使って予めたくさん選択肢を用意できたのは助かりました。

下描き

3D素体を用いてキャラを描いていきます。過去の記事でも書いたと思いますが、AIイラストそのまま使用するとデッサンや物の角度がおかしいことがあるので清書に入る前に1から下描きをするのがオススメです。

3D素体万歳

背景は原作に近い壁の素材を使用したり、アセットを使用したりして作りました。手前の本も奥の本棚もアセットからお借りしたものそのままです。

下描きなのでこんな感じでOK。小説担当の方にもイメージ共有でこの画像を送信しました

背景もAIイラストにしようと最初は考えていたのですが、i2iでの生成が上手くいかず断念しました。

i2i用のラフ
重ね描きの強さ低めの絵
重ね描き高めの絵(最初は夜のイメージでした)

塗り

先程の下描きをi2iしていきます。半年以上前なのでどの画像を参考にしたのか忘れてしまいましたが、trinartとmeituそれぞれ生成した中から1枚ずつ載せます。

trinart。主に服の塗りの参考……だったはず
meitu。ほとんど参考にしてないが、髪の頭頂部が好みだったので採用

特にmeituの方は透かして頭頂部の影を塗りました。あそこの塗りめちゃくちゃ苦手なので本当に助かりました。
そうして塗ったのがこちら。

たぶん独学&自力では無理だった塗り方

この後は色味やコントラストの微調整、手前の本の違和感との格闘だったので割愛。そうして完成したのがこちら。

最初のAIイラストから構図はそのままに、良いイラストにできたんじゃないかな〜と思っています。

まとめ

今回記事で伝えたかったことはアイディアの共有の部分です。構図案もAI絵を使用すれば短時間で複数用意できるよ!!!便利!!!ってことですね。2023年10月現在ではbingやChatGPTで会話しながら画像生成できるようになったので、当時よりイメージした構図を用意しやすくなったかもしれませんね。私も現在進行形でChatGPTとnijijourneyを使用して構図を考えています。自分にはポーズのセンスがないので大助かりです!

おまけ:CoPainter

つい先日、CoPainterがブラウザで利用できるということを知った(ずっとPCじゃないとできないと思ってました)ので申し込んだところ、翌日にメールが届きました。

まだそんなに試せていないのですが、それでもすごく便利だと感じたので布教のためにも生成例を載せておきます。正直↑の記事より何倍もこっちのが楽だしクオリティも高いです🙄良い時代になったなぁ

線画
下塗り
統合結果
線画
下塗り
統合結果(鉛筆線画なのでちょっと汚くなってます)

気になった点としては、AI側で微妙に色味が調整されてしまうところくらいですね。あとスマホだと%調整のスライダーがいじりにくい。一応線画と塗りを別のレイヤーにして出力できますが、それでも調整がめんどくさそうだな〜と思いました。範囲選択使えば問題なくできそうですけどね。幸い私は1週間前からグリザイユ画法に乗り換えたため、生成結果はモノクロにして利用すれば色味の調整の心配もないのですが。
ともかく、ちょっと触っただけでも大満足でした。今後はCoPainterも活用していく予定です。

それでは〜

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