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「私には君しかいない」なんて思ってない

私は君のことが大好きだけど、
「私には君しかいない」なんて思ってない。
一度も思ったことがない。

私には君じゃない。
きっと、君にも私じゃない。

そう思っているのに、
ほかの人にとられてしまうのが嫌で、
君に私以上に特別な存在ができることが怖くて、
私は今まで何度も君に「彼女つくらないで」と言ってしまった。

私の友達は、君のことをずるい男だと言うけど
私だってとんでもなくずるい女なのだ。

前まで、
「君が悲しむところは見たくないから
君に彼氏ができるまで彼女はつくらないよ。」
と言ってくれていた君は、
「君が泣くなら彼女と別れる。」
と言ってくれていた君は、もういない。

「あなたには幸せになってほしいと思ってるけど、
彼女ができるのはいやだ。」と言ったら、
はっきり「それはできない」と言われた。

私の君への気持ちが日々変化しているように、
スイッチが入ったり切れたりしているように、
君の気持ちも日々変化しているのだろう。
いつも言うことが二転三転するし、矛盾が大きい。

だけどそれは私だって同じだ。
きっと君も、自分の気持ちに大きな矛盾を抱えて、
日々迷っているのだろう。


「君しかいない」とは思ってないけど、
私たちの築いてきた関係は誰にもこえられない。
この関係を凌駕できる人は誰もいない。
君の代わりは絶対にいない。

大阪で働いていた時も、
ハワイに行くビザがなかなか取れなかった時も、
彼氏と別れるか悩んだ時も、
飼っていた猫がしんだ時も、
新居のベッドをセミダブルにするか悩んだ時も、
初めての事務職が決まった時も、
その仕事を辞めざるを得なくなった時も、
今の家に引っ越した時も、

どんな時も私を見ていてくれた。
いろんな瞬間の私を、君は知っている。
ここまでいろんな時間を近くで見ていてくれた人はいない。

でも、私はまた新しい別の、誰にもこえられない関係を築ける相手に出会えたらいいなと思ってる。

私を幸せにできるのは君じゃないし、
君を幸せにできるのも私じゃない。

私たちはあくまで、
お互いの本当の運命の相手に出会う日のために
心の隙間を埋め合って、高め合って、
支え合っていく存在なんだと思う。

君は昔、私のことを「パートナー」って言ったね。
その通りだと思う。

きっと、私たちはお互いを成長させるために出会ったパートナーなんだと思う。

そして君はそのことを、ずっと前からわかっていたんだろう。




今までごめんね。

もう「彼女つくらないで」なんて言わないよ。
君に彼女ができても泣いたりしないよ。

どうでもいい話をちゃんと聞いてくれる君は、
会うたびに毎回お土産を買ってきてくれる君は、
いつも自然に車道側を歩いてくれる君は、
女の子にモテるだろう。

本気を出せば、彼女なんてすぐできるよ。
だから自信持って大丈夫だよ。
女の私が言うんだから、間違いないよ。

安心してよ、
私はずるくてめんどくさい女だけど、
「私には君しかいない」なんて思ってないからさ。

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