25 「HUB a NICE “D”!」のはなし

先日のはなしでも書いた通り、ぼくはしばらく同人活動の一部を休止することにしている。具体的には、直接の同人誌頒布および同人誌の製作を休止することにしていた。

しかし、様々な事情があって例外を設けることにした。今回「HUB a NICE “D”!」にサークル出場を決めたのもその理由が関係している。

まず、ぼくが活動を休止した理由は、端的にいうと「小説が書けなくなったから」である。つまり、今後小説作品を製作するのが困難であると判断したためである。そしてもうひとつは、資金繰りの関係である。この2年間、全国のイベントを飛び回っていたぼくは、本来将来に備えるために持っていた貯金を全て費消してしまった。詳しくは言えないが、その本来備えておくべきの将来がそう遠くないうちに訪れる可能性があるので、再び貯金をしなくてはならなくなってしまった。結局のところ、従前までの活動規模を維持できるだけの資金的、創造的リソースの両方の喪失が、ぼく、「ごうがふかいなHD」の活動休止の理由である。

だが、小説を書けないことによってぼくは誰かに読ませるための文章を書く機会を大きく喪失した。それはぼくにとって大きなストレスであった。また、ぼくがなぜ小説を書けなくなってしまったのか、ぼく自身が探る必要があるとともに、これをできれば近しい界隈のひとたちにも、でみるだけ速やかに知らせなくてはならないのではないか、と考えた。そういったことが重なって、実は休止を発表しはじめてからすぐ、以前執筆していた同人活動メソッド本「おもちくんメソッド」の続編である「創作編」を100のはなしと同時進行でちまちまと書き続けていた。

そこで、「HUB a NICE “D”!」の神戸での開催計画が持ち上がった。「HUB a NICE “D”!」というのは少し変わったイベントで、ブリティッシュパブのチェーン店である「HUB」の店舗を貸し切って、その中でお酒を飲みながら同人誌を頒布し合おうというものである。そのためオールジャンルでありまた賑やかな雰囲気が続くし、またその性格上参加者が最初から決まっている(飛び入りなどの他のイベントの定義上での「一般参加」の概念がない)ため、ある程度クローズドな空間で頒布できる。ぼくはこの開放的でありながらセキュリティ的にもバランスのあるイベントが好きで、1から全て参加している。ここまで全て秋葉原の特定のHUBで行われており、今回開催されれば初のそれ以外の会場での開催となるし、もちろん関西地方は初の試みとなる。

そう、開催されれば、ということばの通り、実はまだ開催が決定していない。結局のところ、店としては貸し切りパーティとしての扱いになるため、どうしても一定数の参加がなければ開催自体ができない。今回ではそのボーダーが40サークルであると言われていたのだが、ぼくが昨日参加人数を確認した時点では35人。一般参加の人数などは不明なので、あといくつなのかはわからないが、わずかに足りていない。参加表明の締め切りは7月末。今日を含めてあと5日だ。極めて微妙なラインである。

ぼくとしては是非開催していただきたいし、そのための足と宿も実は押さえてある。格安の移動手段があるのだ。時間はかかるけれど。ヒントは「2 電車のはなし」を参照。

とはいえハードルがあるのも事実である。秋葉原の会場は30サークル程度のキャパシティだった。今回の神戸三宮はマップを見る限りそれよりもかなり広いのだと思う。見たところ50サークルくらい入れるのだろうというイメージだ。東京より大きい会場を、関西で開催するというところもそうであるが、8月末というのもそこそこ難しい。まあお陰でぼくは安く行くことができるわけだが。

ぼくの知り合いも多く出ているのだが、もし開催されれば、もちろんぼくも、いくつかの代表作と、先述した事実上の新刊である「創作編」を携えようと考えている。まだ参加を決めあぐねている同人のみなさんは、是非検討をお願いしたい。


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