なまえのないものがたり
電話番号だけが表示されたスマホの画面を見つめる。
とりあえず電波が届く所だと安心し、ゆっくり通話に触れた。
「お目覚めのようですね?」低い男性の声
「あ、あのーここって」と聞く私の事を無視し男性は話続ける。
録音なんだろうか?
「あなたにはこれからゲームに参加して頂きます」
「安心してください。よくある殺し合いとか物騒な物ではありません」
「ルールは簡単です」
「その部屋から出るだけです」
「時間制限はありません」
「それではゲームスタートです!」
そう言うと一方的に電話が切