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勝手に俺とチェッカーズ〜俺とチェッカーズとギター編〜


ROCK(広義として音楽)、ギターを目の当たりにする→ギター(広義として楽器)を弾きたくなる。ギター(広義として楽器)を、あくまで自主的に始めるきっかけは、そんな感じだろう、大概は。
しかし、ギターという楽器は、バイオリンやらピアノやら、物心つかぬうちに習わせられるお上品な感じの楽器では、少なくとも当時はなかった。

俺もチェッカーズに目覚め、当然ギターが欲しくなる。チェッカーズのギターは、誰がなんと言おうとリーダーであり、チェッカーズを作ったメチャクチャカッコいいギタリストの武内享さんだ。

しかしギターの武内享さんには申し訳ないが、俺がギターが欲しくなった最初のきっかけは享さんのギターでは無かった。
そもそも、チェッカーズというバンドは、イントロ、曲間のソロなど、藤井尚之さんのサックスがとる事がほとんどで、その存在感は大きく、享さんのギターは、主にバッキングの役割を担っており、いわゆる他のギターバンドとはスタイルが異なっていた。しかし、因みに武内享さんはカッティングの神様である。
後に、これが俺のギタリストとしての特異点に繋がる事になる。

時は10歳の少年に戻る。
また姉貴のVHSを拝借して、日本武道館でのチェッカーズのツアー"FLASH"でのアンコール。藤井郁弥(フミヤ)さんが、アコースティックギターを携えステージに登場。おもむろに"SONG FOR U.S.A"のイントロを弾き始める。"桟橋で"と歌い始めると、1回目のAメロで、マイクから離れ、郁弥さんのギター伴奏のみで、武道館の1万人のオーディエンスの大合唱、そしてサビから郁弥さんもボーカルに戻り、間奏からフルメンバーに、という流れ。


完全にやられた。これだ。最高にカッコよく、輝いていた。これだよ!これ!
自然の流れで、ギターが欲しくなる、というか、何故俺がギターを持ってない?俺がギターを持ってなくてどーする?…全く生意気な10歳の無邪気な少年だ。
早くギターを弾かなきゃ。

誕生日だか、クリスマスだか、ただ、ねだっただけか、記憶に無いが、母親に楽器店に連れていって貰った。郁弥さんが弾いてたみたいな茶色いギター(今ではovationのサンバーストだと解るが、当時は知る由もない)があればいいな、などと考えながら楽器店に向かう訳だが、当時の田舎町に洒落たギターショップなんぞは無く、グランドピアノ、リコーダー、鍵盤ハーモニカが並ぶ、いわば、学校へのおろしを主とした楽器店だった。
奥に進むと、隅っこに3本ギターが吊り下げてあり、ボディがナチュラルで黒いピックガードのモーリス製のギター。確か手前から1万円、1万5千円、2万円、みたいなプライスだったが、いかんせん見た目が全く同じで、迷う知識もなく、真ん中をとって1万5千円のギターを買ってもらった。

かくして、10歳のチェッカーズ大好き少年はギタリストへの道を歩みだす。

何はともわれ、ギターは手に入った。帰宅して即ギターを手に取る。
あれ?はてさて、何故弾けない?
流石、無知識極まりない10歳の少年。
ギターを手にしたら、もう弾ける、と、
おぞましい程の楽天的というか…
チューニングなんて、もってのほか、ピックすら無かった様な記憶。チューニング用の笛(懐かしい、名前を忘れた)を鳴らして、1弦1弦、音をなんとかチューニング完了。
昔の明星などの雑誌にコードが記された歌本が付属していて、最初にコピーした曲はもちろん"SONG FOR .USA"。
最初に覚えたコードはこの曲の始まりのDだった(因みにライブなどでは、この曲をチェッカーズは1音下げのCで始める)。

そして、当然の流れで、次はエレキギターを手にしたくなる。

初めてエレキギターを手にしたのは、記憶が曖昧であるが、京都のギターショップで、小学校卒業祝い、だか何だかで買って頂いた。何故に京都?…理由は簡単、生まれ育った田舎町に洒落たギターショップなど無く、京都はたまに家族で、しかも日帰りで訪れる場所であった。

FENDER JAPANのサンバーストのストラスキャスター。享さんと同じ形、色。プライスは3万円ぐらいだったか。今では考えられないプライスだ。インフレ、物価高、時代ってやつかな、今はJAPAN物も高い。

享さんタイプのストラトキャスター


しかし少年、アンプだ、エフェクターなど、何の知識もなく、何故に享さんの音が出ない??などと悪戦苦闘しながら、淡々とギタリストの道を、かなり遠回りだが歩む事になる。

少年はギターを自然と継続する。そして、その後、ギターを通じて、沢山の仲間と出会い、信じられない程の素晴らしい経験をする事となる。

未だにギターを弾き続けてる。
なぜだろう?そこまでのチェッカーズ大好き少年であったが、ミュージシャン、芸能人、プロのギタリストになりたいと思った事はない。
ただ、時が流れても、今も仕事外では、そんなに上手くはないがギタリスト、ギターの事は大好きである。

ただただ、色んな意味で趣味でもギターを続けて良かった、と実感している。これからも弾き続ける。
ギターとは、楽器全体に言える事だが、言葉が必要なく、人生において、世界で通用する武器である。ギターを通じて色んな仲間が出来る。
英語が話せなくとも、ギターで会話が出来る。 
ギターには、年齢、性別、国籍、肌の色なんて関係ないのだ。

この章の最後に、お恥ずかしい話を。
先に述べた通り、チェッカーズの曲のリフや間奏のソロはほとんどサックスなので、ギタリストとして、リズム感があり、バッキングは得意だがソロが苦手である。

ギター編はまた続編あり、と思います。
書き切れない位です。

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