検索の自由度って意外と低い

ネットが身近になった今、あらゆる情報が手に入るようになりました。
わからないことがあればスマホを取り出して検索、ササッと入手できます。

そこで考えたいのが。

入手した情報が『本当にその道のプロが書いたものか』と言う疑問。

広大なネットの海に船出したつもりでも、実は近所の池にボートを浮かべているだけかも知れませんからね。

キーワード検索で見つかるのは?

アマチュアライターとして仕事を進める上で、嫌と言うほど耳にするのが『SEO(セオ)対策』。
SEOとは『Search Engine Optimization』の略です。検索エンジン最適化、つまり『検索で上位にヒットする』システムみたいなものでしょうか。(以下Wikiより)

「検索エンジンがサイトを理解して適切な結果を反映させる」とありますが、つまりはサイト内に適切なキーワードが盛り込まれていれば、検索上位にヒットさせることができると。

「SEOを意識して記事を書くことで、プロのライターとして活躍できます」と指導している個人サロンも多数存在します。

確かに検索順位は大切。
自分が何か調べ物をするとき、サッと検索してパパッと出たサイトをチェックするのが普通です。読まれなきゃ意味ないし。
掘り下げてグーグル検索10ページ目まで進む人はいませんものね。

しかしSEO対策を意識した記事は、あくまでも『サイトを売る』ため。決して『ためになる情報を伝える』ためではありません。

アマチュア記事で溢れている

クラウドソーシングでライターに仕事を依頼する企業は無数にあります。そのほとんどが『まとめ記事』のような案件。

依頼を受ける際に「〇〇と言うキーワードを最低でも〇〇回使用してください」と指示があります。
執筆ツールにキーワードカウンターを設置しているクライアントも多いですね。
これが『SEO対策』。

よく見かけませんか?
『〇〇させるためのコツ〇〇選』『〇〇したい時の方法〇〇選』的な記事。
記事の最後に「いかがでしたか?」「参考になりましたか?」「ぜひ参考にしてくださいね」のセリフが入っていることも多いですね。

これは大量生産型の記事で、多くがクラウドソーシングで雇われたアマチュアの仕事。文字単価およそ0.3〜0.6円で執筆されています。
これは、かーなーりー低い相場です。書くことに多少慣れているアマチュアでも、2〜3件も仕事をすれば割に合わないと気づくでしょう。

時給に換算すると・・・いや換算できないぐらい低賃金。
時間をかけて自然な文章に仕上げ、何度も見直してクライアントに納品する真面目なアマチュアライターほど、ものすごく消耗されます。

二番煎じの情報を拾いがち

まとめ記事の執筆依頼には
「指定されたキーワードで検索をかけ、上位20位にヒットしたサイトの記事をチェックしてください」
と言った指示があります。(全てのクライアントがそうとは限りませんが)

大量生産型の記事を読むとお分かりいただけるのではないでしょうか?
同じ言い回しが何度も使われています。

指定キーワードでヒットした既存のサイト記事をチェックして、全く同じキーワードで執筆する・・・もしそのチェックした20記事が、すでに二番煎じのまとめ記事だったとしたら?
さらにその記事自体も、別のまとめ記事のリライト的な内容だったとしたら?

こうやって書かれたものを、『情報』と読んで良いものか、疑問に思います。

言わずもがな!内容がめちゃくちゃ薄い

他記事チェック型の依頼は、よほどおかしな日本語だったり、誤字脱字が多かった場合はNGになります。
また、ヒットしやすいキーワードを何度も使うため、文章が不自然になりがちなので、そこもチェックされます。

ただ。
記事そのものの説得力やオリジナル性は、あまり重視されていません。
とりあえず、さまになっている記事を集めてサイト内を充実させ、滞在時間を伸ばしてもらうのが目的。

ここで例をひとつ。まずは以下の文章を読んでみてください。

男性が心惹かれるのは、必ずしも容姿の綺麗な女性とは限りません。
では男性が心惹かれる女性とは、一体どんな女性なのでしょうか。
今回は男性が心から惹かれる女性の特徴を4つご紹介します!

これは、「男性が心惹かれる女性とは」と言うタイトルで公開されている記事の書き出しです。
(20〜30代の女性向けサイトに記載)

「4つ」と定言することで、読む側に「そんなに読む時間はかからない」的な印象を与えるのも特徴。

本文では、タイトルそのまま、キーワードを羅列して文章を構成しています。
記事本文にも「男性」「惹かれる」「心を掴む」といった小キーワードらしきものが繰り返し登場。

気になる4つのポイントは・・・

⚪︎明るくポジティブな女性が良い
⚪︎自立している女性が良い
⚪︎思いやりがある女性が良い
⚪︎ミステリアスな女性が良い


だ、そうです。
そしてラストに・・・

男性がどんな女性に心惹かれるか知っていれば、気になる彼を振り向かせることができるかも知れません。

と。

筆者、あまりクリティカルな性格ではありませんが。
全てが抽象的で、何だか高校生の日記でも読んでいる気分になりました。
何と言うか・・・実体験のない大人の女性がわかりやすい言葉でフワッとした助言を与えてくれている・・・的な。

「この間、動物園に行った(人と話したんだけど)色んな動物がいた(らしいよ)」

みたいな感じ。
もし相手が「それが知りたかったんだ!」って納得したら、ヤバくないか?

失礼なこと言ってごめんなしゃい。きっと真面目に書いてるんだと思います。
でもね、こういう記事がオフィシャルに出てるって時点で、『検索して情報を集める』ことの危うさを感じませんか?

参考にする前にチェックしようね

筆者も、気になるキーワードを拾ってGoogle先生に尋ねることは多々あります。
しかし必ずチェックすることがひとつ。

『執筆したライターさんの名前が記載されているか』

って部分です。
信用性の高い記事は、冒頭か末尾にライターさんの名前や紹介文が載せてあります。
強制はしませんが、やはりオンラインで拾う情報の信憑性を疑うのは、このネット社会では必要なことだと思うのですよ。

ま、例え新聞に乗っている記事でも100%正しいとは言えない世の中ですけどね。


【まとめ】
いかがでしたか?今回は『検索の自由度って意外と低い』についてお伝えしました。ぜひ参考にしてくださいね。


なーーーんちゃって(爆笑)

では、アデュー。

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