最後はお金じゃ無くて情

まだ東京都の禁煙法が始まる前の話。。

１階が禁煙席
2階が喫煙席

禁煙席は3席しかなく
・6名
・4名
・4名
と座れる

8名が入り4名席をつなげる。
その後に1名様で禁煙席のご予約
もちろん6名掛けに。

喫煙席は空いてるけど禁
煙が良いんだから6名掛け。

喫煙席も埋まり始め残りが
［喫煙席1席］

予約の電話が入る
「5名ですけど。」

1名様を喫煙席にしてもらうという
選択肢はあるが
その1人の方は昔から来てくださってる方で
禁煙席が良い事を知っている

5名様はもちろんお断り。

そのやり方は両親は嫌がるだろう。

1名様を喫煙席にしてもらい
禁煙席6名掛けに5名様を入れられる

そうじゃない。

それはお店が全席禁煙だったらこんな事にはならなかった。【分煙】なのだからしょうがない。

どこに視点を当てるかだけ。

ランチで週4回来てくれてもし1000円使ってくれたとしたら
週4000円
1ヶ月16000円

半年に一度飲みに来て1人1万円
一回1万円使ってくれる方は
うちには中々いません。
そんなに使ってくださる人を大切にしたいのは分かります。

しかし僕はその1万円の人を大切にするより週4回のお客さんを大切にした方が良い。

もちろんお二方共大切なお客さんです。

1000円だからっていう考え方が好きじゃない。

お金の話に聞こえるかもしれませんが
週4回同じ店に行く、来てくれるって事が凄いんです。

お金を持ってる社長だから大切に
とかじゃなく平社員でも
お店に来てくれる
このお店を気にって来てくれる人が僕は好き。

僕はゴマするのがとにかく嫌い。
ゴマすってるなら好きな事言って嫌われてた方が良い。

昔、こんな事があった。
「とても出来栄えの良い美味しいお酒が出来たからいっぱい仕入れといて！」
と、酒蔵の専務さんから。
（バレちゃうかな。。）

僕は
「そんなに凄いなら僕が買い過ぎたら他の人が飲めないじゃないですか、色んな人に飲んでもらった方が良いですよ！」

専務
「美味しいと言ってくれるお客さんがいる所にこのお酒は行って欲しい。」

僕は当時
そんなもんなのかなぁ。

って思いました。

話は変わり

今日お付き合いしてる魚屋さんから連絡があり
「この天気で全く魚がない。でも色々頼んでこれだけ用意出来たから送れる。」

今回の（2.3日前からの）低気圧は台風より凄く
海は相当荒れているそうです。
東京にいたら【海】は全く分かりません。

「台風」と聞けば海に出れず漁も出来ないと我々は把握出来ます。

でも今回はそれを超えてたんです。
台風以上の海の状況なんて想像しただけでも恐いです。
海はとんでもない荒れた状況なはず。

そんな中、ベテラン漁師さんが漁に出たそうです。
一歩間違えれば死にますよ。

そんな思いをしてその漁師さんが獲って来た貴重な少ない魚に対して
「これだけ？」
という方もいたそうです。

結果がけが全てじゃない
そんな言い方ってねーだろ。

必要としてる人がいるから。
身の危険をかえりみず行って来てるんです。

ある事が奇跡な事を分かって頂きたい。

農家さんもそうです。
この季節にこんなに雪が降られたらたまりません。
想定外。
でも注文は入る。

だから
そうやって来てくれる、自分達の育ててる野菜や山葵を必要としてくださってる人達に答えようと。

自然と向き合いながら食材を手に入れるのはとても言葉だけでは分からないと思います。

有難い事にその時期にしか獲れない
野菜の「おまけ」、わさびの葉、産物などが注文外でサービスやオススメで入ってる事があります。

当店のパートナーの皆さんにとってなんて事の無い行為なのかもしれませんが、その１つ１つがとてつもなく嬉しいんです。

酒蔵の専務さんからさんの言葉が今とても分かります。

お金で買えるもんなんて対した事無い

人間、最後は“情”

良いモノがあるけどみんなにはあげる程無い…

少ない物は誰にあげたいか、飲んでもらいたいか
食べてもらいたいか。

その情報を頂けるだけで有難い。

飲食店でもこれが入ったからあの人に食べてもらいたいな。

あの人、今日来ないかな…

なんて思う事ありますからね(^^)

あ、すみません。
偉そうな事言いましたが僕はなんて全然です。。

でも、お付き合いさせてもらってる人は好きです。
そこに嘘はありません。