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できることから始めよう~こども食堂

最近、私の事務所には『こども食堂』に関する相談ごとが増えています。

「やってみたいんだけど、何から始めたらいいのか……」「地域に知り合いがいないので誰か紹介して」「具体的な手続や助成金について教えて」「建物を改修する際に気をつけることは」等々。ある程度は答えられるのですが、かなり具体的で突っ込んだ話になると、実際に運営されておられる方を紹介したりもしています。

ウィキペディアによると、『こども食堂』の名称が使われ始めたのは2012年。その翌年には『子どもの貧困対策の推進に関する法律』が成立しています。最近、地元紙でも「〇〇市で新たに開設」といった見出しも見かけるようになり、この10年で支援の輪もかなり広がったようです。全国では2019年6月現在で3,718カ所と公表されていますし、熊本県を調べてみると『一般社団法人熊本県こども食堂』のホームページでは、所属団体は47団体、実際には、もっと多くの団体が活動されています。

活動内容も多様で、対象を地域の子ども限定から、高齢者やひとり親世帯、地域外まで広げている団体もあります。開催頻度も、週1、隔週、月1、季節ごと、地域のイベント開催時等々。ボランティアが基本ですから、それぞれの身の丈にあった取り組みをされています。

ただ、最近はやはりコロナの影響で、食堂を開けることが難しいため、持ち帰りのお弁当を用意されています。それでも、ただ弁当を手渡すだけではありません。取りに来てくれた時に声をかけ、その受け答えの様子から、「何か変わったところがないか」「悩みごとでもあるのでは」と、注意深く見守り続けておられます。『こども食堂』の目的が、食事を提供するだけではなく、人とふれあう場であり、居場所づくりということからも、難しい環境にもしっかりとその役目を果たしておられることには、ただただ感心します。

最近では『こども食堂』の認知度が高まったこともあり、食材や資金面での協力者も増えてきている一方で、ボランティアの確保や地域との連携、必要としている人に届いているのか等々、さまざまな課題を抱えながら運営しているケースも多いようです。貧困だけでなく、孤独や孤立、社会性の欠如など、必要としている人たちがいて、その数は増えていることを実感しています。

「やってみようかな」と考えている人の背中を押してあげるだけでなく、ある人からは「始めたら、幸山さんに調理は無理だろうから、配膳でも手伝って」とも言われていますので、できることは何でもやるつもりでいます(笑)

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