自分の生き方は自分が決める
富田宇宙さんってご存知ですか? 子どもの頃の夢は名前の通り宇宙飛行士! 東京パラリンピック大会2020の競泳の部で3個のメダルを獲得 したパラアスリートです。
熊本県出身で、しかも私にとって高校の後輩。 今では講演や表彰等で引っ張りだこの富田さんが、 同窓会主催による市民公開セミナーで講演を引き受けてくれることになりました。
宇宙飛行士の夢も、高校生の頃に「網膜色素変性症」という難病を発症したことから断念。その後もパラアスリートの世界に飛び込むまでに、色んな経験を積まれたようです。どこかのインタビューでは「宇宙に行く夢はまだ捨てていない」と答えておられました。幾多の困難を乗り越える原動力はどこにあるのか。強靭な精神力をどうやって養ったのか。これまでの富田さんの歩みと、これからの富田さんの姿は、私自身もとても興味があります。そして、なんといっても「若い世代の人たちに聴いて欲しい」そんな思いを込めてセミナーの開催準備を進めています。
最近こんな記事を見つけました。
「イギリスのロボット科学者であるピーター・スコット・モーガン博士は、全身の筋肉が動かなくなる難病ALSで余命2年を宣告されたこと機に、人類で初めて「AIと融合」し、サイボーグとして生きる未来を選んだ」
https://toyokeizai.net/articles/-/466686
モーガン博士の言葉の中でも特に深く印象に残った言葉がありました。
「私は障害者(disabled)と呼ばれることを、とてつもなく誇りに感じています。しかし実際のところは、「能力を奪われた(dis・abled)」というより、「能力を超越した(trans・abled)」人間なのだと思っています」
その言葉の重みに深い感動を覚えました。
私はずっと前にALSを発症した方と交流があり、会うたびに症状が悪化しているのがわかりました。議論することが好きな方ですから、わずかに動く指先や視線をたどることで懸命にコミュニケーションをとろうとされました。ありきたりかもしれませんが、その方から生き方を学びました。
「自分の生き方は自分で決めることができる。だから簡単に諦める必要はないよ」
彼らはそう語りかけてくれているのだと思います。Al等の技術革新は、限界だと思っていたことも超越することができる。ただ技術革新に頼らずとも、「私たちが今すぐできることは、諦めるのを止めること」。もしそれが苦痛でないならば、選択肢はいくつも見出せるのかも知れませんね。
それぞれの人生が充実したものになれば、 こんなに素晴らしいことはありません。