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映画館が街を元気に〜映画文化を守ろう〜

趣味というほどではありませんが、時折、映画館に足を運んでいます。最近も『DENKIKAN』という熊本市唯一のミニシアターで『草の響き』を観てきました。原作は、41歳という若さで自ら人生に幕を下ろした小説家・佐藤泰志さんの遺作の一つ。函館市出身である佐藤さんの作品を世に送り出そうと、およそ10年ほど前に函館市の皆さんが映画化に向けて立ち上がりました。その中心メンバーは、函館市のミニシアター『シネマアイリス』の代表だそうです。
以前は、商店街や繁華街、温泉地など、至るところに映画館がありましたが、熊本県内に残る大手以外の映画館は、『DENKIKAN』と天草市の『本渡第一映劇』のみ。今では映画館まで足を運ばずとも、インターネットを通じて旧作から最新作まで好きな作品を観られるようになりましたので、それも時代の流れなのかもしれません。

だからこそ、「映画館って、とても大事だよなー」と最近つくづく思います。というのも、かつては映画館が活気ある街の象徴だとしたら、現在は映画館そのものが街を元気にしていると感じるからです。

先ほどの函館市では、『函館3部作』として、函館市を舞台にした佐藤さんの作品が相次いで映画化されました。『3部作』といえば、少し旧い話ですが大林宣彦監督の『尾道3部作』を思い出します。尾道では「映画の灯を消すな」と、2008年にミニシアターが復活したそう。厳しい経営環境にありながら、奮闘する様子を描いたドキュメンタリー番組を観たことがあります。

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どの地域でも映画館が、多くの映画ファンを巻き込みながら、映画文化を守ろうと必死です。函館や尾道の『3部作』もそうですが、行ったこともない未知の地が舞台でありながら、いつの間にかその地に自分も居るような感覚を味わわせてくれます。そして、いつか実際にその地を訪れ、あの空気に包まれてみたい、そんな気持ちにさせてくれるものです。なので「映画館を守ることは、地域をまるごと守ることにつながる!」そう思います。

そして、やっぱり映画は『館』で観たいですよね!子どもの頃、ポップコーンと炭酸を買い込み、薄暗い空間で大きなスクリーンに見入ることで、大人の階段を一歩昇ったように感じたものです(笑)
ちなみに私の記憶に残る初めて観た映画は『日本沈没』。小学生の低学年だったと思います。怖くてしばらくは夜眠れなかったほど強烈なインパクトがありました。当時はかわいいところもあったようです(笑)

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