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やればやるほど忙しくなる就労移行支援

この前、打合せでそんな話になりました。たしかに、「就職実績が毎年一定数ある」「就労定着支援事業で定着支援する」「就労定着支援終了後も支援継続する」などで就労移行支援事業所を運営していれば、自ずと忙しくなることは明らかなように思います。

関係するご本人やご家族からは、「就労定着支援が終わった後も有料でいいから支援を続けてほしい」と言われることも多く、いわゆる「期限なしの就労支援」は障がい者雇用で働く本人・家族にとってとても重要なことと感じます。

所内でも、スタッフたちとはずっとそんな話をしていて、就労定着支援終了後の支援を有料にするのか?とか、支援終了後は就業生活支援センター(就ポツ)に担当を引継ぐのか?など、就労定着支援が終わる3年半後の支援体制をどうするかは、とても悩ましいです。

継続的な事業所運営を考えると、やはり、財源の問題は気になるところです。就労移行支援、就労定着支援の報酬だけでは(仮に、上位の報酬単価を得ていても)、増える3年半後の就職者への支援は限られたスタッフで担うしかなく、3年半後は定着支援をしないと割り切ることもできなくはないですが、一人ひとりのニーズや特性を考えてみると、支援が途切れないことの重要さは大きくて、「支援を終える」とは簡単に判断できない自分たちがいたりします。

施策提言というほどではないですが、就労移行支援で長年実績を一定数出している事業所への加算は、もう少し考えてほしい気もします。僕らの事業所も開設して12年の実績となり、2拠点で毎年15名ちょっとの就職実績を続けていて、3年後の定着率は70%ぐらいではあるものの、3年半を経過した就職者はどんどん増えています。それに、「3年半後は就ポツへ」と支援を引継ぐ施策も限界がある気がして、どの就ポツもとても忙しそうですし、ハブ機能を求める施策の流れもあるのなら、地域で実績ある就労移行支援事業所が就ポツ業務である「直接支援」「定着支援」を部分的に担ってもいい気もします(もちろん、就ポツ機能を一部担ってもらうなら、それなりの委託費は必要ですが)。

3年半も定着支援したんだからこれ以上支援必要?という意見があるのもそうなんですが、やはり、障がいは病気ではないので、支援や配慮はずっと必要で、途切れない仕組みは必要なんだと思います。

「就労移行って、やればやるほど忙しくなりますよね」って思う実績ある事業所の管理者の方の話を聞いていて、支援の仕組みと財源はなんとか工夫できないのかなぁって思ったりしてます。

制度の縛りや色んな事情があるかもしれないですが、関係者の人と色々な話しながら、引き続き考えていきたいです。

ちなみに、うちの事業所はこれからも、期限なしの定着支援を続けていこうと思います。

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