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ヒップホップ禁止

何かと話題の麹町中学校で、ダンス部の活動からヒップホップを除外する、文化祭でヒップホップの発表の場を設けない、という決定がくだされたようです。
それだけなら良いのですが、生徒は保護者に泣きつき、泣きつかれた保護者が教育委員会に訴えるという泥試合の様相を呈してきました。

ただ、恐らく現校長は、ここまで騒動が大きくなることは折り込み済み(国会でまで取り上げられるとは思っていなかったかもしれませんが)で、それでもヒップホップ禁止と打ち出さねばならない何かがあった、と私は推測しています。
だってわざわざ波風立たせなくてもやらせておいたほうが楽じゃないですか。ましてや他の部活動計画と合わせての決断ならまだしも、ダンス部のヒップホップだけ狙い撃ちなんて、何かあったのはほぼ確定ではないかと勝手に思っています。

そもそも中学生は未成熟です。世間では中学生の肩を持つ人も多いようですが、所詮は義務教育期間にいる子どもです。もちろん子どもだからといって軽んじていいということではありませんが、彼らの言うことは5割から7割引くらいで聞いておいたほうが良い。それくらい未成熟な段階です。
そもそも教育の「教」には元来、打つ・叩くという意味があります。もちろん実際に手を出してはいけませんが、教育には多少の強制力も必要だということの証左です。

そんな未成熟な中学生の言うことを鵜呑みにする保護者、そしてそれをそのまま教育委員会に訴える保護者、「部活は生徒の自主性に任されているはずだ」と訴えているようですが、それなら明日から生徒一人ひとりが「自分は◯◯部を立ち上げます!」などと言い始めたら、どう収集をつけてくれるのでしょうか。

そもそも泣きつくくらいヒップホップがやりたいなら、校外で有志で集まってやれば良いんです。別に文化祭じゃなくても発表の場は世の中にごまんとあります(某有名ラッパーさんも「部活でやるのはヒップホップじゃない」とおっしゃってます)。わざわざ部活動でなければならないのは、それなりの理由が他にあるからではないかと勘ぐりたくもなります。

麹町中学校の前任の校長先生は「生徒の自主性を育てて市民にする」「自己責任論」などと訴えて世間の耳目を集めました。
が、中学生なんて自分で自分のスマホ時間すらコントロールできない生き物です。スマホ漬けになって脳の発育が遅れて、気がついたときには取り返しがつかなくなっている、というのが関の山です。みんながみんなとは言いませんが、中学生に何の制限もなくスマホを与えたら、どう低く見積もっても8割くらいが中毒になるのではないかと思われます。
だから少なからず大人が介入しなければならない。18歳を成人と定めているのだって(個人的には20歳のままで良かったと思っていますが)、中高生は未成熟、という認識に基づいているのではないでしようか。

前校長から代わって新しく赴任された校長は、これまで「自由」としてきた部分を少し揺り戻していると聞きます。
その「揺り戻し」を面白く思わない勢力がいても不思議はないよな、ちょっと騒いだら校長を辞めさせられるかも?と考えるのが中学生だよな、と思わずにはいられない今日このごろです。

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