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世界が違って見える日 / 中島みゆき
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泣いた。マジで。
2000年初頭から、ラストツアーの「結果オーライ」がスタートしたものの、24公演中8公演終わったところでコロナに巻き込まれてツアー中止(ギリギリ参加できた!)
その後、音沙汰が全く途切れてしまい、このままひっそり引退説まで飛び出したりしていたけど、昨年末、年明けにアルバムをリリース予定であることを本人から発表され、満を持して世に放たれたのが今作。
ミュージシャンが全員日本人!というのはいつぶりだろうか。
記憶にあるところだと、89年の「夜を往け」以来ではないだろうか。
そして…自分の歌詞や曲について、ほぼ解説をしないみゆきさんが、今回2曲の詩に込めた意味について、説明をしてくれている。
そして、「あとがき」と言う形でのメッセージ。これも、「夜を往け」の初回リリース特典ブックレット以来ではないだろうか。
そのメッセージがまずは全て。
「ときには世界が180度絶望方向に見えてしまうような出来事もあるけれど。それでも、きっと次の瞬間には、世界が180度希望方向へ見えてくるような出来事が、あなたにも、ありますように。180度が難しくても、90度でも、10度でも」
コロナはラストツアーが中止になったこと以外にも、みゆきさんに大きな影響を及ぼしたであろう。そして、その間、懇意にしていたミュージシャンたちが相次いで鬼籍に入ってしまっていた。もどかしい日が続いていただろう。
それでも、前を向いて、共に進んでいくこと。
明けない夜がないように、いつの日か、悲しみも癒えていくこと。
どのような力が働いたとしても、人が持つ夢や希望を根こそぎ奪うことはできないこと。
これをそれぞれの歌に託して、後ろを振り向かないで進んでいくこと。
いま、いろいろに弱っている人に対する、みゆきさんからの静かな、だけど力強いメッセージが込められているのを全身で感じた。
それにしても、やはり、みゆきさんと由実は、強い!
由実も「どんな力を持ってしても真実の愛は奪われることはない」という宣言の元、コロナ禍でもいつかは明ける日がくることを祈った「深海の街」という渾身作を出した。それに対してみゆきさんも満を持して「全く違った世界が見えてしまったあとでも、次の瞬間には希望方向に転換できる」ことを静かに、だけど熱く宣言した。
尊敬しかない。
ラストツアーこそ、中途断念となったが、ツアーではない主要都市圏での会期集中型コンサートはまだやります!と宣言していた。果たして、今回の作品をフューチャーしたコンサートは開催されるだろうか(絶対に逃さないけど!)
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