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私的レビュー②Hirofumi Nakamura「ハイキング」

どうしても書きたい、昨年の作品のレビュー。
アニーくんならきっと、私が本心書き散らしてもこちらの作品への愛は伝わるだろう、という根拠のない信頼感がある…。

これです。

この曲のいきさつと解説はご本人にお任せし、私とこの曲について…
初めて曲のメロディを見たのはアルマカンに置いてあった「くものうえコーヒー」のマグカップでした。そこにはハイキングの最後4小節ぐらいが印刷されてました。(音符見て脳内で再生したのみ…)

次に聴いたのがその数年後、日本が一旦停止したあの期間。
沢山のライブやイベントが一気になくなり、私もライフワークがなくなり…しょんぼりしていた頃でした(しかも転職したて、研修もOJTもなく突如の単独テレワーク…どないせえちゅうねん!と大混乱もしていた)。

アニーくんのご自宅からこの歌をうたっている動画を見たとき、あ!いつか脳内で再生されたその歌、続きがあったんだ!と。
ライブがどんどん潰れて色々思うところあっただろうに、辛さや戸惑いなんてさもなかったように、可愛くて元気が出る歌を歌うアニーくんをちょっとかっこいいなと思い、自分もできることから頑張ろ!と気持ちが上向いたのでした。

でも何やら…違和感。よく調べたらカップの楽譜とキーが違ってたんでした。ははは。
まあね、アニーくんの声域ならF♯でいいんだよな…と納得させそのまま気持ちを放置。

そのあと聴いたのは、夏にギリギリ開催できたライブ「夏の夜のアルアイレ」で!
この時は中川理沙ちゃん、paniyoloくんも一緒に演奏していたのですが(この3人のライブ企画はほんとに素晴らしいので、今後機会があったら是非直接目撃するのをお勧めします)、この曲と理沙ちゃんの声の親和性は、もしかしたら理沙ちゃんが歌うために作られたのでは?と思うほどぴっったりでした。

そのまま長袖の季節を迎え、この曲がカセットテープとレコードでリリース。どっちも再生媒体を持っていないので散々迷った挙句、レコードを選択。(ジャケットはわが家の壁に、絵みたいに飾ってます、ちゃんとDLコード入ってるので、デジタルで聴けます)。

このデジタル時代に、ここにモノがある安心感たるや。(サブスクなんて、所詮プラットフォーム側がイニシアチブを持ってるってことを、電気グルーヴの一件で痛いほど味わっているので)

ギター1本だったその素朴で可愛い曲は、中川理沙ちゃん(なつやすみバンド大好き)の声も、paniyoloくん(CD全部持ってる)のギターも、sayaさんのベースも重なって、急にぱぁっと世界が広がるよう。
それまでどこかぐっと緊張していた気持ちが、カラッカラのスポンジが水を吸うように、ふやふやに満たされる感覚。無防備でも安心して聴けるサウンドでした。
(余談だけど、クレジット知る前に音だけ聴いて、あ!このギター好み、誰?!と調べたらぱにくん…どんだけ好きなんだ)

アイリッシュから好きになった経緯があるのかないのか、D-durの曲はなんだかとても特別。

手元で聴ける頃にはもう冬になっていて、緊急事態宣言の時の閉塞感みたいなのは薄れていたけど、今度希望が失われそうになった時の上向き方は体感したから大丈夫。

あ、ぜんぜんレビューじゃなかった。
あの大変な時ににぎやか曲のハイキング、おだやか曲のMidori両方出してくれてありがとうを言いたいよ。これこそ癒しの音だった。


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