見出し画像

【beatmania私史】第4章:段位認定への挑戦と挫折

<-【第3章】はこちら

【第5章】はこちら->

はい。ということで続きを書いていきます。
今回はみんな大好き(?)段位認定の話です。
多分生まれて初めて挫折というやつを経験したときでもありました。
ちなみにTOP画像はまったく関係ないです(?)

本章の前段

beatmaniaIIDXにおいて未だに腕前の指標として一定の存在感というか価値観を持っている段位認定ですが、本章はその黎明期にあたる頃の話になります。
現状の最上位である皆伝はもちろん中伝も無い時代だということ、更に言えば記事を執筆した時点(CastHour)の十段とは比べ物にならないくらい、課題曲が異なること、そしてシステム自体が未成熟であったことを念頭に記事を読み進めていただければと思います。

段位認定という壁

今でも続く伝統的(?)な段位認定ですが、7th styleの頃は存在自体は知っていたもののやることはなかったです。
本格的にプレイしたのは8th styleに入ってからで、ある程度自信がついてきた頃というのもあってこの段位認定に何度も挑戦していた記憶があります。
尚、そのままの実力でも普通に六段までは問題無く取れましたが、およそほとんどのIIDXerが躓くであろうあの段位と衝突します。

最初の壁:七段と八段

そう、段位認定 SP七段です。
当時から今も続くガオーことTHE SAFARIと格闘する日々が始まります。
前の記事でCSにてEASYクリアを果たしていたG2(ANOTHER)とかNEMESIS(ANOTHER)とかよりもこっちの方がレベル帯で言えば下なのですが皿複合、小さい縦連打、容赦なく降ってくる3番という中級者の登竜門的なこれに加えて、まだそこまでAC慣れしていなかった自分も漏れず引っかかってしまいました。
4曲目まではサクッと行けるのにとにかく4曲目が越せないという状態がだいたい2週間くらい続いたところ、CS6thでの練習に加えて粘着の甲斐あってか7回目くらいの挑戦で何とか七段をパス。
まあとにかくこの頃は数撃ちゃ当たるみたいな勢いだけでやっていた節があるのですが、実際慣れで押し切っただけなのかなと今は思います。

ちなみに余談ですが、
3鍵盤とチャラチャラチャッチャで有名なサファリですが、地味に鍵盤+皿がかなりバリエーション豊富なのと、その鍵盤+皿の直前に16ビートが裏から入るパターンが多いので、そっちはそっちで結構難易度の底上げになっているのかなと思います。
とにかく当時の自分……というか今もなのですが、鍵盤+皿の同時が非常に苦手だったので、そういう意味ではチャラチャラチャッチャよりこっちのが脅威に感じていた節があります。

何はともあれ、これで次の段位に挑戦だ!と意気込んだら更に難易度が増していて当時の7禁(死語)の最高レベルのStoicやら階段地獄の革命が待ち構えていてまずここを越えるのが最初の関門でした。
3,4回の挑戦でようやくボスにたどり着いたのですが待ち構えていたのは

Get on beat(Wild Style)ANOTHER

ついに段位認定にてANOTHER譜面と対峙するときが来てしまったのです。
ゲローンことGet on beat(Wild Style)ですがTHE SAFARIと比べるとチャラチャラチャッチャみたいな瞬間的な密度は無いものの終始取りづらい配置が続くほか、複数回に渡って襲いかかるゴミ付きトリルの恐怖が付きまとう上に中盤は皿が厄介に絡んでくるため、個人的にはサファリを差し押さえて強烈なインパクトを残しました。
が、ここもCS6thを持っていたことが幸いして練習しやすかったこともあり、皿複合はともかくとしてゴミ付きトリルは比較的早くに克服できたので、こちらも7回目くらいの挑戦でギリギリながらクリア。
ようやく九段への挑戦権(実際はそんなもの無いんですけど)を得たわけですね。

第二の壁:九段

遂に全曲ANOTHER譜面が待ち構える段位との格闘に入るわけですが、
この頃の段位認定って珍しいことにランダム選曲というシステムが取られていて最初に挑戦した九段であれば所定の5曲からランダムに4曲が選曲される仕組みになっていました。(順番も当然ランダム)
ここで一つ大変大きな壁にぶち当たります。

Giudecca(ANOTHER)

です。
当時九段収録曲で自分が持っていたCS6thに入っていなかったのがGiudeccaとera(step mix)で、後者はbeatmaniaIIIでやったことがあったので実はそんなに抵抗はなかったのですが、
前者は新曲なので当然ACでしか遊べず、更に言えば解禁譜面の中では桜とPLEASE DON’T GOを除けば最高レベルの曲でもあったため、練習するのもままならず、七段や八段の回数を大幅に上回って苦戦を強いられました。

譜面を改めて見てみると、
とにかくこれまでぶち当たってきた難曲の難しいところをひたすら詰め込んだような内容で、その上自分が苦手な皿複合がこれでもかと飛んでくる譜面なわけです。
正直、当時に比べて相当難化が進んだ今の段位にしても八段ボスか九段足切りくらいに持ってきても良いんじゃないかと思う内容かと思います。(八段ボスにはちょっと強いかな?)

当然、何度かやっていればGiudeccaを引かずに済むだろうとも思っていたのですが、呪われているかのごとくGiudeccaを必ず引いてしまい、これはもうGiudeccaを引くものとして真っ向勝負するしか無いなという腹を決めて通常プレイ時は必ずGiudeccaを最後に選んで練習を続け、段位ではGiudeccaと真正面から殴り合う日々が続きました。

結局10回以上の挑戦を経て、一曲目Giudeccaのときに辛くも一曲目を超えた回にそのままあっさりとクリア。
晴れて最高段位への挑戦を始められると意気揚々としていたわけですが、
まあ当然の如くそんな上手く行くこともなく……

初めての挫折:十段

IIDXを始めてだいたい3~4ヵ月程度、ようやく十段への挑戦権(相変わらずそんなものないですが)を得て遂に最高段位へリーチがかかったわけです。
ちなみにそのころIIDX始めて1年以内に十段取れたらまあまあ凄いみたいなことをネットでささやかれていたので、俺は半年で取ってやるぞ、と意気込んでいたころで、中学生当時の自分でも凄いことを成し遂げられるかも知れないぞという興奮もあり、九段合格後すぐに十段への挑戦を始めました。

が、流石は最高段位。
どれを取っても一筋縄ではいかないラインナップで(正直このシリーズの十段は相当に場違いなのもあったけど)何度やっても良くて2曲目落ちというパターンが続きました。
そしてこの時自分の壁として大きく立ちはだかったのが、

Spica(ANOTHER)

でした。

「ん?なんでこれが?」
と思われる人も今では多いかも知れないので、当時の制約などをいくつか補足(言い訳)させていただくと。

  • ハイスピが最高で3倍速まで(現行CHはFHS使えば10倍まで可能)

  • 段位挑戦中にハイスピを変更、調整できない

  • 曲中もハイスピが変更、調整できない

  • SUDDEN+やLIFTといった調整オプションがない

  • SUD+の前身であるタオルというテクニックが一部のプレイヤーにしか浸透しておらず周囲に使ってる人もおらず当然知らない

  • ゲージ補正なし(30%過ぎてもガリガリ減っていく)

という厄介ごとが満載だったわけです。
要は、あの超ゆっくりしたスピードで塊のような階段や連打や皿複合がのっそりのっそりと、それでいて容赦無く襲いかかってくるわけです。
そして何より自分を苦しめたのは九段Giudeccaの再来、

・ 何 度 や っ て も 必 ず S p i c a が 来 る

という悪夢がのしかかってきたわけです。
ちなみにこのときのランダム選曲のラインナップを紹介すると

  • murmur twins(Giudeccaの比じゃなく簡単。大当たり)

  • Xenon(物量が凄いけどGiudeccaよりは素直な譜面。当たり)

  • Holic(前2つよりは嫌らしいけどまあ当たりな方)

  • Colors(1曲目ならばギリ耐えきれる範囲。2曲目以降だと初っ端が地獄)

  • V(デニム以降が押せなさ過ぎて毎回69小節目付近で沈むレベル)

  • A(個人的苦手譜面。7KEYSは割と楽に越せたけどこれは何故かダメ)

  • Spica(個人的に最強。二重階段、高速階段、連打、皿複合、リズム難、遅BPM故の認識の難しさ、何でもござれ)

という感じだったので個人的には上4つで1曲目Colorsなら間違いなくクリアできる自信があったのですが、何度やってもSpicaが現れてサクッとゲージを消し去ってくれるという始末。
前三曲(覚えている限りで1曲目Colors、2曲目Xenon、3曲目失念したけど多分Holicかmurmur)を乗り越えて最後の一曲で簡単な方来い!と祈った結果、満を持してSpicaが登場した時は本当に膝から崩れ落ちたのを覚えています。
いくら自分が9月生まれのおとめ座だからってSpicaに愛されすぎじゃないですかね?
そんな悪夢のSpica絶対に逃げられない十段に何度も挑戦していくうちに、8thも稼動終盤に差し掛かり金銭的にも精神的にも疲弊し始めたころ、
「もう今作は十段諦めても良いや」 という諦めが脳裏を過りました。
練習面で頼みの綱だったCSではHolicとVしか練習が出来なかったことが大きく、それ以外のラインナップについては物量的に練習になる曲がまったくなくACでの練習を余儀なくされたため、やはり金銭的な辛さが勝って練習が思うように進まず。
(ちなみにColorsのANOTHER譜面はCS6thには入っておらず、AC7thでの追加譜面だったため、こちらも練習が出来ませんでした)
実力不足と言われればそれまでなのですが、何度やっても降りかかってくるSpicaの呪いに心が折れてしまった方が重症で、それまで相当に熱の入っていた段位認定攻略から一度頭を離すことにしました。


段位から離れた後のこと

そんなわけで悪夢のSpicaから逃げ出してきたときのこと、
当時お世話になっていた某サイトの管理人さんにその話をしたら
「気分転換にDPやってみませんか?」
という提案を受けたので、本当に気分転換という意味も込めて9th稼働まではDPに専念しようと腹を決めた次第です。
とは言え当時のDPって色々待遇が酷くて通常プレイに2クレかかるだけでなくそもそも譜面そのものが地雷な皿が高頻度で出現していたこともあって中々思い切ってプレイが出来ず、結局は1クレで3曲遊べる段位認定がメインで、あとは同じく1クレで2曲保障のフリーモードで詰める感じでした。
とは言え、そのサイトの管理人さんが親切な方で地雷曲を教えてくれたり、逆に練習になりそうな曲を紹介してくれたりと、順風満帆なDP生活を送っていたわけです。
しかしまあ当時を思うとアレだけ金が無い中学生時代に良くこんな金のかかるゲームに没頭したものだなあというのが個人的な感想。
時々Tの専コンを借りたりしてDP練習をCSでもしていたのはあったのですが。

結局稼働終了までに六段までは取得して次回作に続きます。

おわりに

ということでこれが人生初、というか音ゲー人生初の挫折の経験の話でした。
中々ショボい挫折だなあとは今にしてみると思いますが、突破口がもう見いだせなかった当時の自分を考えると、仕方ないね、というほか無いと思います。

次回はとりあえずこの挫折を乗り越える話でも書こうと思います。
まあ、実際のところやってることは変わらないのですが。

ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?