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昏想反思 8

[世の中に対して、『あれが欲しい、これが欲しい』って言って来たのが団塊の世代ってやつさ。奴らが子供の時には学校が増えた。成人して会社が増えた。会社の中じゃ役職が増えた。そうやっていつまでたっても『欲しい、欲しい』っておねだりしてるのが奴らだ。
『おい、そんなんで良いのか』って疑問を持ったのが俺達から下の世代だ。
まあ、一緒になっておねだりしてる奴もいるが。
そうやって疑問を持っちまった方は責任を持たされる。要は尻持ちだ。
そんな俺達を見て、我も我もと尻を向けてきやがる奴らがいる。
同世代も下の奴等もな」

「団塊の世代も千差万別だ。行き詰ってる奴等はどうにかしろとおねだりしてるし、上手くやってる奴は逃げ切ることしか考えちゃいねぇ。親の恩恵を受けてる団塊ジュニアもそろそろおかしいと気づきだした。遅いがね。
親が千差万別なら子もそうだ。団塊世代の恩恵があるだろうと思われちまってるが個々は違う。同じ世代が親の金で遊び狂ってるのを指を咥えて見ていた昔なんてものを持ってる奴等は思う以上にいる。そいつ等は何を思う、
何を考える、で、何処に行きつく。
ぞっとするね。最悪団塊ジュニア、同世代同士の争いが始まる。それが引き金だ。持てる者と持たざる者の物理的な争い。それでこの国はおじゃんだ」

それだけを言うと男は濁流に飛び込んだ。

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