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間取りの考え方~お客様要望間取り3階建て

アラフォー女性建築士の『さわ』です。
主に関西で住宅を設計しています。
今週は肩こりがひどくて悲鳴をあげながらデスクワークもnoteも書いております。

さて土曜日です。
今週の『間取りの考え方』は過去お客様の要望で書いたけどボツになった間取りについて書いていきます。

お客様の要望

注文住宅で間取りを書く際にお客様の要望をお伺いします。
具体的にどんな間取りや生活を希望されているのかしっかりヒアリングして間取りのヒントにします。

それ以外にもお客様からこんな家にしたいんですと最近は画像をご提供される方も多いです。
少し前まではGoogleの画像検索、pinterestなどが多かったですが
最近はほとんどがInstagramですね。

Instagramは個人の方が家づくりについてかなり細かく書いているアカウントだったり、業者さんが施工事例をUPしているアカウントがあります。

お客様によってはアカウント丸ごとシェアーされる方もいますし、気に入った写真をスクショしてシェアーしてくださる方もいます。

ちなみに私がお世話になっている施工会社のInstagramはこちら
(最近は更新が止まっていますが汗)

今回の間取りもお客様が希望する家の写真をたくさんシェアーしてくれました。
その中で私もこれいいなというものは積極的にパクらせていただき間取りの参考にさせていただいています。
今回はそんな要望の詰まった間取りです。

間取り図

3階建て住宅

本当は2階建てが希望でしたが、希望する敷地があったのでそちらの敷地面積だと3階建ての間取りになりました。

1階に水廻りと室内干し出来るランドリースペースをご希望されていて
2階はワンフロアーLDK(細かい希望は色々あり)
3階に子供部屋2部屋プラス季節の物を入れれる納戸を希望されていました。

こちらが主に奥様の希望でした。
ご主人様からは吹抜けが欲しいとの事でしたが、奥様が吹抜けを作るぐらいならその面積を納戸にしてほしいと言われたのですが、納戸もとった上で気持ち程度ですが吹抜けも間取りに入れ込みました。

ついつい私は同性目線で奥様の味方をしがちですが、ご主人様の希望もしっかり聞き逃さないのが夫婦で家づくりを楽しんでもらえるポイントだと思って注意しています。

細かい要望の採用プラン

いくつか写真を送ってもらった中で採用できそうな案は間取りの中に取り込みました。

まずは玄関のベンチ兼手洗いスペースです。

お客様はまだ抱っこが必要な小さいお子様のいる方だったので、帰ってきた時に荷物を置いたり腰かけるスペースとしてベンチを希望されていました。

玄関のパース

このパースは見せてもらった写真のまんまなのですが
ベンチと手洗いカウンターの幅を揃えてアイアンの丸柱でつないでいます。
実際納まりとしてはアイアンは無くても納まるのですが、アイアンがあることでベンチから立ち上がる時の手摺に替わりにもなりますしデザインのアクセントとして素敵だったのでそのまま採用させていただきました。

これはどこかでいつかやってみたい組み合わせです。

LDKはキッチン周りと造作壁面収納です。

LDKのパース

最近キッチンカウンターと一体のダイニングテーブルはご希望される方はかなり多いです。
キッチンからの流れる動線で配膳できるので人気なのだと思います。
造作一体で造ると統一感もあってLDKのメイン家具になります。

リビング横の収納はちょっとした造作ベンチも一体の壁面収納です。
窓も造作家具に合わせて納める事で一面アクセントの家具になります。
私が個人的に見せる収納がすきなのでこういった収納は積極的に取り入れたくなります。

外観の要望

この間取りは外観の要望もありました。
できるだけ外観は四角い建物にしてほしいのと、
ありきたりの外観が嫌と仰っていましたので少し工夫しました。

外観パース

3階建ての間口の限られた間取りの外観ってありきたりになりがちなんですよね。
ほぼ見えるの正面だけだし・・・
必要な窓のサイズや数もあるし木造だと構造も考えないといけないし・・・
その限られた中でご希望の真四角に見えなくもない外観にしてみました。

まずありきたりな引き違い窓は正面から見えにくくする為にバルコニーの壁を通常より高めにしました。
この事で四角も協調されるのではないかと考えました。

屋根勾配を緩めて袖壁と一体にする事で四角っぽく見えるようにしました。

この外観は予算が限られている時でも使える方法だなと思いました。
(外壁材を何にするかで変わってきますが・・・)

家づくりでイメージを伝えるのは大切な事

家づくりをする側としてはこうしたいというイメージを営業さんや設計の人に伝えるの大切な事です。

私たち建築士は間取りを書いたりパースを書いたりする術を持っていますが、お客様は言葉やイメージで伝えないといけません。
そんな時にこんな感じにしたいと具体的な写真を見せてくれるのはとても分かりやすいです。

いいなと思う家の写真をストックしておいてくれる事でその人の好きなテイストも分かりますしね。
まぁ稀に多彩なジャンルに飛び過ぎているお客様もいますが汗
その時はジャンル分けしてどの写真の何に惹かれているのか整理していくことが大切です。

さいごに

結構この間取りは気に入っていたのですが予算の都合で敷地から再検討になった為ボツ案となりました。
残念です。
なかなか間取りが気に入っても建たない事多いです。

逆に今は先週と先々週から書いている間取りがしっくりこなさ過ぎてまだ悩んでいます。
今日の作業もその間取りについて考えようと思っています。

今週もありがとうございました。
間取りに少しでも興味があったらフォローとスキをよろしくお願いします。

また来週もよろしくお願いいたします。
左巴建築設計事務所 さわ。

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