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熱烈中華食堂日高屋にて870円幸福獲得テクニックをご紹介!

まず、腹を空かせる。しかし減りすぎはよくない。胃袋が小さくなるのである。“サク飲み”したいな、と思わせる程度のコンディションに整える。

次に、日高屋の前に立つ。「熱烈中華食堂」という文字を読み、頭に刻み、入店する。

おそらく店員は座席への誘導をしない。空いているところに勝手に座ればいいのである。けっして足を止めない。店員は愛想が悪ければ悪いほど、良い。外国の方であれば、なお良い。(人種差別ではないつもりである)

水が運ばれてきたタイミングで、「これとこれ」と、メニューの「ラ・餃・チャセット」と「キリン一番絞り(生)ジョッキ」を、やる気のない脱力した人差し指で示しながら呟く。

おそらくビールは1分以内に来るが、その間、なにやら疲れた素振りをしてみたりする。スマホは触ってはならない。

ビールが届いたら「あざす」のような、あなたにしっくりとくるなんらかの言葉を呟いてみる。その言葉に意味はなくていい。

料理が来るまでに2/3を飲み干す。

料理が届いたときは、言葉を呟かない。もう、あなたは、運ばれてきた料理に夢中であるべきだ。一秒でも早く口に運びたい人にならなければならない。

まずラーメンを2/3程度食べる。量が少なめなので気づけばそうなっているはずだ。

続いて餃子を2個食べる。ラー油はなるべくかけると良い。

そうしてまんをじして、チャーハンを食べる。これも2/3を食べる。途中、チャーハンを口に含みながらもラーメンのスープをすくって飲んでもいいだろう。この店はけっして、繊細な味なんかで作られてはいない。とにかくスピードが求められるのだ。

三品を2/3ほど食べたところでビールを1/6ほど飲む。これでワンタームが終わり。ここからはシメの工程に入る。ただしスピードは落としてはならない。

一巡目と同様に、ラーメン、餃子、チャーハンの順で完食していく。そこに名残惜しさは要らない。きわめて適当に食べ尽くすのだ。

最後に残りビール1/6を飲み干し、それと同時に席を立ち、会計を済ませる。

しめて870円。ごちそうさまでした、と思いながら、なんかを呟いて退店する。

入店から退店までは長くて15分である。早ければ早いほどいいだろう。

最後にちょっと歩いたところで後ろを振り返り、「熱烈中華食堂」の文字を見てみよう。さて、あなたはなにを思うだろう?

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