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【日記 1/14】ゼノブレイド2の男らしいUX

「ゼノブレイド2」というゲームが好きで、それに関するネタをひとつ。

このゲームは、ほかの多くのRPGと同じくファストトラベル機能が付いています。いわゆるルーラです。ゼノブレイド2はオープンワールドでは無いもののマップの一つ一つがとても広大であり、歩いて回るのは大変ですが、一度訪れた場所ならばメニューから選択するだけで一瞬でワープすることができます。クエストなどで世界中を行ったり来たりする必要があるゲームなので、この機能は頻繁に使う事になります。

ただワープできるだけなのですが、その仕様が普通ではないのです。

私はゲーム開発者ではないので詳しくはないですが、普通のゲームであればワープ選択後は「Now Loading...」みたいな画面になって、アセットとか色々が読み込み完了したら画面が切り替わって操作可能になります。ただし全てのデータの読み込みが完全に完了するまで待つのは時間がかかってしまいます。そのため、マップ上のオブジェクトなど一部のデータは読み込み途中でも操作可能になったり、低画質のテクスチャを貼っておいて読み込み完了後に高画質に切り替えたりするなどして、色々なゲームが少しでもロードの待ち時間を削る取り組みをしています。

しかしこのゼノブレイド2というゲームは、そもそもテクスチャを読み込む前でも操作可能になる事があるという大変男らしい仕様になっています。さすがに当たり判定は付いているのですが床などの画像が無く、キャラクターが宙に浮いている状態のまま操作する事ができます。この仕様、グラフィックデザイナーは相当嫌がったんじゃないでしょうか...。そのまま数秒プレイしているとテクスチャが読み込まれ普通の見た目になるのですが、ファストトラベルを多用する本作においてはこの数秒の差が大きいのです。

なおNintendoSwitch本体にはスクリーンショットを取る機能があるのですが、ファストトラベルしてからテクスチャが読み込み完了するまでの間はスクリーンショットを撮影できない仕様になっているようなので、この仕様は狙ってやっていると思われます。一方で、テクスチャの読み込みが遅れるのはメモリリークの兆候であり、セーブして一度ゲームを終了しないと動作が不安定になる場合があるという報告もあり、必ずしも正常系ではない可能性もあります。(※アップデートで改善されたという報告もあります)

いずれにせよ、広大なマップを旅するゲームでありながらファストトラベル時に2,3秒でロードが完了するのは、冒険する体験の快適さに一役買っているのは事実です。本作はシリーズを通してUIデザインがあまり上手ではなく、メニュー画面の操作のしづらさなどが批判点に挙げられることがよくあります。しかし、必ずしもデザインが分からなくてもユーザー体験はゴリ押しでも向上できる所があるというのは、この作品から学ぶべき点だと思いました。

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