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#2 富山の日本酒の魅力

 仕事の業務として、月に2-3度は、地方出張する日々を送っています。また、コロナ禍前までは、マラソンで海外に出かけることが多かったため、自然と日本の地方都市と海外の都市とを比較してしまう習慣がついています。なかで、街の歴史と文化の側面には強い関心があります。街がどれほどの長い歴史があり、その歴史の中で何故、今の街並みに至ったのかを思いを巡らせることが大好きです。さらには、各都市の文化、とくに現地の大学がどのようにその地にアカデミックな影響力をもたらしているかを考えること、さらには、現地の食文化にも大変興味があります。
 最近、食文化の側面で、特に感銘を受けたのは、富山!今まで一度の訪問する機会が無かったのですが、1月の能登半島の震災の復興支援の一環のイベントに参加する機会を頂き、初めて今年の3月末に富山を訪問しました。富山を訪れてまず、立山山系から流れ出てくる水源の美しさ、その水源を生かした日本酒作りには、驚きました。今回、IWAという新ブランドの日本酒の醸造所を訪問させて頂きましたが、すべてが最先端。醸造所は、世界的建築家隈研吾氏が設計し、シャンパーニュ「ドン ペリニヨン」の醸造責任者を28年務めたリシャール・ジョフロワ氏が醸造責任者で、富山の水に魅了されて来日されて新酒を作ったそうです。ワイン同様に日本酒も熟成をさせて時間の経過と共に味が変化していく日本酒だそうで、その試飲をさせて頂き、立山山系を源泉とした富山の水から作られた日本酒は、絶品でした。
 もう一つ、感銘を受けたのが、満寿泉酒造です。この酒蔵は、富山の岩瀬地区にあるのですが、その地区は、富山駅から路面電車で行くか、駅から徒歩5分ほどでいける富岩運河環水公園から出ている運河からの船で、15分程で行けます。岩瀬地区は、満寿泉酒造を中心とした昔ながらの古い街並みが広がり、非常に美しいことに驚きました。その地区には、酒蔵、ビヤホールをはじめ最高級の和・洋のレストランがならび、ガラスや陶芸などの素晴らしい職人の工房や販売店があり、文化レベルの高さは、日本最高級なのではないかと感じました。
 ヨーロッパのワイナリーは、その醸造所にはオシャレなレストランと宿泊施設が整っていて、ワインを通じて非日常を楽しめる空間が多くありますが、富山の日本酒の醸造所にも、ヨーロッパのワイナリーのような贅沢な空間が広がっているような気がします。

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