【書評】ディープラーニング活用の教科書

書評第一号として、「ディープラーニング活用の教科書(日経クロストレンド 編 日本ディープラーニング協会 監修)」を読んでみました。

1 購入動機
この本を買った理由は、私自身ITに関心があり、大学の卒論でも「スーパーマーケットにおけるITを活用した経営戦略」という題名で書いていました。情報技術のなかでも人工知能(AI)は2010年代から最も注目されている分野で、そのコア技術であるディープラーニングについて知りたかったからです。

2 あらすじ
本書はディープラーニングの技術書ではなく、数多くの活用事例を挙げたものです。
第1章ではディープラーニングの発展予測、第2章〜4章では、1章の発展予測フェーズをベースに事例を分類して紹介しています。第5章では最近増えつつある「創作」分野での事例を紹介しています。第6章ではAI分野の専門家の方々がAI活用で生じる疑問について回答しています。

3 感想

3.1 AIにできることとできないこと
活用事例を一通り読んでみてわかったことは、AIを開発する際にはまず、AIで出来る段階を把握して、適切なデータを揃えてから開発に入っているということです。
AIは世間が思っているほど万能ではなく、現在実用化されているおもな技術としては

①画像認識
②映像・音・センサなどの情報を複合的に扱う「マルチモーダルな認識」
③ロボティクス(例 手で食品に串を刺すような単純作業の代替)
が挙げられます。

しかし、文脈に合わせた認識・行動や本当に意味を理解する「シンボルグラウンディング」はまだ実用化されていない段階です。その中で最も活用しやすい技術は画像認識であり、理由としては機械学習にはデータが必要なので、データが揃えやすいところにあるとグーグル・クラウド・ジャパンの大藪勇輝氏は話しています。

3.2 AIだけが解決の手段ではない
2010年代以降、AIが業務の一部を代替する流れが強まっています。しかし、それゆえにAIを導入することが「目的」になってしまっている風に感じられます。
本書では、最初に実現したいことを考えてから、手段を検討すべきだとしています。例えば工場での生産性改善のケースでは、AIではなく、IoTによる無駄の可視化や、そもそも無駄な作業をやめるなど、通常の「カイゼン」で解決する話も多いそうです。状況に応じて、最適解をヒト、AI、機械などから探し出すのが基本ということがわかりました。

私は普段スーパーで働いており、仕事で使えそうな技術としては、棚にカメラを設置して欠品しそうなところを会社のiPhoneに通知される仕組みがあればと思いました。

※本の画像をあげたかったのですが、著作権侵害みたいですね・・・

初めて書評を書いたので、非常に拙い内容ではあるのですが、試行錯誤しながら改善していきますので今後とも、よろしくお願いします。