「稲妻に打たれるような啓示を」
バニラが強く香るボディバターを貰った。
かなり好みが分かれるであろうこういったものを私は人に贈らないため、純粋に驚いた。相手はおそらく店で、テスターの缶を開け鼻を近づけるか手の甲に塗りつけてみてこの香りを気に入り、そして私も気に入るだろうと思ったのだ。
毎日少しずつ、からだにのばしていく。
彼の手帳の隅に、「曲がり角にはいつも誰かがいる」と書かれていたので、喩えか何かと尋ねる。
「喩え?そのままの意味だよ。曲がり角には誰かがいるから、気を付けようって。」
結局、撃ち落とされるのはいつだってこういう瞬間だね。
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