連続するペリカンの

夢で、私は十二畳ほどのワンルームでペリカンを飼育していた。ペリカンは二頭いて、一頭ずつケージに入れている。
普段は世話など全くしておらず、部屋の真ん中にそれだけ置いたブラウン管のテレビで、ひたすらゲームをしていた。部屋の一面が掃き出し窓で、ベランダにはシーツがめいっぱい干してあり、よくはためいた。
少しすると必ず一頭の具合が悪くなる。治療のためケージから出しキッチンに寝かせれば、ペリカンは苦しそうに呼吸し、からだは灰色になっている。
死んでほしくない。愛着からではなく、私はそればかり考える。こんなに大きい生き物が部屋で。こわい。鬱陶しい。気持ち悪い。
最後の力を振り絞ってペリカンは頭を上げ「きみのせいじゃない。」と言った。
死んだペリカンの傷みをなるべく遅らせたいので氷水に漬ける。空いたケージには新しく貰ってきたペリカンを入れる。
何故だかペリカンの死体は最新の一頭を除いて部屋にたまることはなかったが、特に気にならなかった。
ゲームを再開する。

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