【ネタバレ有】FGO2部6章について

先日(といってもつい昨日の話だけど)2部6章後編後、本編をリアルタイムで追いかけている勢にやきもきさせる終わり方で待たされた、戴冠式のシナリオ更新が来ました。「やっと来た!」と喜び勇んで読み始めた私の、雑多な感想まとめになります。タイトルにも示した通り、ネタバレありますので、クリアしてから読むことをお勧めします。クリアした方や、ネタバレ気にしないって方は 、拙い文章ですがお付き合いいただければ有り難いと思います。
(明記しておきますが、私はFGO信者ではありません。FGO好きではありますが、良くない部分も気に入らない部分もたくさんあります。苦言を呈する場面もありますが、読んだ後で苦情を言われても困りますので、ご了承ください)




2部6章、シナリオライターはFateシリーズ生みの親の奈須きのこ(愛称・菌糸類)です。奈須きのこらしい、ちょっと抽象的過ぎて何が言いたいのか分からない文章に躓きながら、長いながい文章を読んでいました。いや、マジでめっちゃ長い。ビックリするぐらい長い。短めって言われてる前編ですら「いやなげーよ」って突っ込んじゃったくらい長い。容量のせいなのか、バトルなしAP消費なしの読むだけの進行度がたくさんあって、でもそれも長いから、正直読むのしんどかった時がありました。眠い時とか特に。そういう時に限って物語の重要なパートだったりして、区切るのもなぁと思って読んだりするのは、完全に私のせいなので菌糸類は悪くないです。でも長かった……

前編の間行われていたモルガン、妖精騎士ガウェイン、妖精騎士トリスタンのガチャなんですが、前編読んでる間は欲しいと思わなかったのに後編読んだら欲しくなったから罠だなと思いました。モルガンは期間限定、妖精騎士ふたりは【クリア後ストーリー召喚に追加】なので、どう頑張っても後編中には引けないんですけどね……
前編も消化不良な終わり方をすれば、後編も消化不良で終わり。「この気持ちのまま8月4日(戴冠式エピソード実装日)まで待たなければならないの……?」とだいぶ憔悴したシナリオで、良いなと思ったのはキャストリアと村正のやり取りでした。SNが好きだったので、ガワがセイバーと士郎なふたりのやり取り、結構好きなんですよね。ふたり共、中身は全然違うものだったけど。
懐かしい顔のキャラたちがわちゃわちゃしてるのを尻目に育んだ妖精王との幕間、あんな風に回収されるなんて誰が思っただろうか的なことを思ったり、思わなかったり。でも、不穏の因子ははじめから開示されていたんだな、とは思いました。ちなみに私は戴冠式の悪性(女の方)は出てきた時から「よく分からないけど信用しない方がいい気がするこのキャラ……」と思ってました。味方がいない世界ではじめに主人公に優しくしてくれる存在は、大抵打算で動いているものなので。女って書いたけど、結果として男の方も信用してはいけない部類でしたね。彼は前編中、絵の浮き具合がどうしたって気になりましたけど。

良くも悪くも、(当人にとって)良いも悪いもない。その場しのぎの嘘とも認識していない嘘で、その場の思いつきを実行する。ある意味めちゃくちゃ純粋な気持ちで自分が気に入らないものを消していった(消してと他者に頼んだこともある)オーロラ。今にして思えば、すごく妖精ってかんじするな……と思いました。Fate世界の妖精ではなく、私たちプレイヤーの生きる世界での妖精の意味合い。純粋で、無垢で、だからこそ残酷なイキモノというか。それでも自分を形作ったものだから、愛さざるを得ない妖精騎士ランスロットの悲しさとか。 壮大な愛の物語であったとは、思っています。

戴冠式エピソードで妖精騎士ガウェインと妖精騎士ランスロットが描かれる中、終わりを真っ当に描かれなかった妖精騎士トリスタンは何だったのだろう。あれだけヘイトを貯める登場をして、ベリル共々随分な暴れようだったけど、それらは本来の彼女がどういう妖精なのかを知ったモルガンが娘という地位と与えた役割なんだろうな、と。彼女を召喚していないので詳しいことは分からないけど、あんな“続きで暴れます”みたいな終わり方しておきながら、戴冠式では一切触れられてなかったな……と思ったりしました。
モルガンの終わり方もちょっと不服ではあるのだけど、あれはあれで妖精からの報復(指導者への叛逆=始まりの氏族がケルヌンノスにしたこと)なんだな、と納得することにしています。

ところで、私はマーリンが好きです。オベロンがキャストリアに「マーリンではなく?」と言われていたり(そういえばここも伏線でしたね)モルガンに助けに来ないことを薄情と言われたりして、どこかで出て来るのかなーと楽しみにしていたのですけど、あんな場面で出てくるとは思わなくてビックリしました。かっこいいなマーリン……あとアヴァロン仕様のマイルームめっちゃ綺麗で良きでした。
アヴァロンでの、辛い記憶から楽しい記憶へと巡っていく障害、本来“楽しい記憶”として出てくる筈のエネミーが出てこなかったのって、キャストリアには振り返るべき楽しい記憶がないってことですよね。キツすぎる……と思ってしまったのであった(ここで障害として出てくるモースの名前が、嘘とか迫害とか差別とかネガティブワードなのも、分かってはいたけどキツかったです)
なんでもない女の子を名乗るには、あまりにもしんどい生涯だよ……となったのであった。ここで出てくる選定の杖、マーリン名乗ってるけどオベロンですよね。後編ラストでのオベロンの回想で、「あったかいといいな」と語っていたのはキャストリアだったのか、としんどいポイントが加算されました。と同時に(この時点では)「やっぱり君のティターニアはキャストリアなんじゃないか……」と涙目になりそうになったのは、今となってはちょっと忘れたい記憶ですね笑

そのオベロンなんですけど、最後の最後で出てきて、彼の真実を語ります。そういえば、失意の庭に閉じ込められた時、どうしてもう一人の主人公がオベロンの姿なんだろうとか。ウェールズの森で、彼の仲間が「ぼーてがん」と口にしたのは何でだろうとか(確かその手前でヴォーティガーンについて話すシーンがあったはず)前編で「マシュは君を思い出さないかもしれないけど」と言ってくるとか。あの赤文字選択肢に繋がる要素はたくさんあったのだけど、「そうくるかー」という方向性で見事に期待を裏切ってくれましたね。私は、真名パック(もしくはロビン・グッドフェロー)だと思っていたので。関係ないけど、真名判明のあたりの演出と、彼のデザインめちゃめちゃかっこよくて好きです(悪役を好きになりがちなやつなので……)
アヴァロンでマーリンが「今回の主人公、随分独り言が多かったけど理由を聞きそびれたな」と言ったあたりで、旅の仲間の誰かがマーリンから感知されないか、意図的に隠していると察して、オベロンのことかと気付く人も多かったのではないでしょうか(よく主人公と二人になっていたので、その間のことがマーリンには一人で話しているように見えたと推測しています)
実はオベロン自身については、後編ラストでキャストリアを庇ったあたりで黒幕リストから外していたのですけど、それにしては彼の目的について何も分かっていない状況が気になってはいました。竹箒日記で補足されるのかな?などと呑気に思っていたので、ラストに本当に驚きました。
と同時に、竹箒日記にて「羽海野チカの剥き出しの表情が欲しい」の理由が明かされて、思わず唸った午前3時の出来事(0時にスマホの充電切れで休止して、フル充電が終わってすぐ進行を開始する夜更かしを行いました) しかし、本当に良い表情をしていたな、オベロン。ぶっちゃけ弓オベロンはそこまででもないけど、本来のクラスのオベロンはすごく好きだ。……黒髪青目が好きなだけかもしれないけど笑
そんな本来のクラス、まさかの新クラス「プリテンダー」でやってきたオベロンことオベロン・ヴォーティガーン戦。正直キツかった……なんせ、頼みのキャストリアがずっとおねむしている(睡眠状態にするスキルがずっっっっとキャストリアにかかってしまっていた)ので、久々に令呪コンしました。霊脈石は手前のケルヌンノス戦で使い切ってたんです……
始まりにしては終わりがあっさりめなの、今回のテーマだったりしたのでしょうか。出てきた誰彼が、始まりの割に終わり方があっさりだったような気がします。オベロン、ガチャに来たら引きたいな……性能云々関係なく、好きになったから引きたい。そしてうちのマーリンと、なんぞやか交流してほしい。ケンカでも構わない。

たくさんの思惑と、たくさんの悲しみと。ほんの僅かな希望で出来ていた愛の物語、だったのかなぁと思います。奈落の虫であった彼の、物語の力を信じながら、物語を嘲笑い消費していく者たちへの憤りは、メタメッセージも含んでいるのでしょうか、などと思いながら、この文章を打っている私もまた、彼の憤りの対象である物語の消費者なのでしょうね。などと厨二的なことを思いながら、ただ自分の思ったことを吐き出すだけの、この雑多な感想文を締めようと思います。稚拙な文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。


(ところで、大嘘つきであることが前提にあるなら、コヤンスカヤに言い放ったあの言葉の意味も随分変わったものになりますね……?)

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