なんでも屋は燃え尽きない 二日目後半
三本目の煙草を吸い終わった後も、状況はたいして変化していなかった。
俺は相変わらずカウンターの影にしゃがみ込み、銀行強盗達は各々の仕事に精を出し、客の半分は不安そうに辺りを伺い──スマホを禁止されているから禁断症状が出ているのだ──残りの半分は雑誌を読むか寝るか、俺みたいにボケっとしている。
そして、仮称ヤエ爺さんは待合所の椅子におとなしくして座っている。
「おじいさんって何してる人?」
隣でおとなしくしているヤエに聞いた。
「毎日家にいて、盆栽の世話したりお茶飲んだり