マガジンのカバー画像

お城のトビラ

13
日本各地のお城を収録。現存天守から復元・復興天守に大名庭園といろいろ。
運営しているクリエイター

#旅行

西の伊達 宇和島城・伊達博物館・天赦園【伊達家のトビラ2】 愛媛県宇和島市

土佐山内家・高知編で、古来土佐へのアクセスの難易度に触れました。加えて四国の西側もまたアクセスがあまり良いとは言えない地域(ネガティブな話ではありません)。ですが愛媛から高知を繋ぐ国道56号線沿いには大洲、宇和島、宿毛、四万十と雰囲気の良い町がズラリと並びます。いずれも長い歴史を実感できるトコロです。 その中で伊予の国(愛媛県)、宇和島のかつてのお殿様は伊達家。「伊達家って東北・仙台じゃないの?」と思う人は少なくないでしょう(色々あったんです)。おまけに天守閣がなかった本家・

蒲生氏郷と千利休そして龍造寺 茶室麟閣・興徳寺 福島県会津若松市

東北は冬だと自走派には行きにくい場所。天気が良ければ可能かもしれませんが、防寒フル装備の長距離はいろいろ疲れます。雨ならそれほど問題にしませんが(気分は多少下がる)。 東北にはかつて大藩が幾つかあり、幕末まで存続した地域には独自の文化が根付いています。今回の会津編ではあまりメジャーとは言えない人物を中心に。(ただし夏の話)   福島県の旧国名は陸奥。ざっくりしすぎか広すぎたのか、現在は青森、岩手、宮城、福島の4県に分かれています。そして福島は浜通り・中通り・会津と3つの地方

山内家土佐入り 前章 【掛川城・油山寺】 静岡県掛川市・袋井市

日本各地に残るお城。地域のおすすめ観光地として各メディアで取り上げられています。江戸時代(以前のモノもあり)に築かれた現存天守のあるお城は12城。お城好きにとっては別格扱いのお城で、国宝か重要文化財指定されています。だいたいハシゴのような階段を上るコトになります。 明治以降に多くの天守が取り壊されますが、太平洋戦争で焼失してしまった残念なお城(名古屋、和歌山、岡山、広島等)もあります。 そして戦後に地域のシンボルを再び的なカンジでコンクリート造りのお城が量産されました(資料館

土佐山内家巡礼 高知城・県立歴史博物館・山内家宝物資料館 高知県高知市

「遠流の地 土佐」。佐渡や隠岐といった離島と同じく、重罪の流刑地のことです。京都から遠く離れた地へといういわゆる島流し。死罪に次ぐ重い刑です。知ったのは高知県立歴史民俗資料館での特別展(現地には行けなかったので後日図録を入手)。ちなみに律令制では東日本の常陸、安房、伊豆(現在の茨城、千葉、静岡)も遠流の対象地域でした(源頼朝の配流地といえば伊豆)。過去にはそんなネガティブな土地だった高知。 一般道を使って高知を目指すと、どのルートも気持ちいいワインディングが続き楽しめます。た

石州瓦の100年ミュージアム? その2 越智松平家 浜田城資料館 島根県浜田市

前回の益田市・れきしーなに続き、同じ石見地方の浜田市にあるミュージアムの記録です。こちらも100年を超える築年数。島根でぶらぶら見て回っている時に、どこかでパンフレット手に入れたのがきっかけ。そもそも「浜田ってどこ?」という人は少なくないと思われますが、関西から九州へ自走するなら山陽道や中国道パターンだけでなく、広島あたりから北西に日本海側を抜けて行く選択も楽しい(時間に余裕がある人向け)。寄り道にはだいたい面白い発見があります。 浜田市は石見地方の中心で人口49,500人