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お城のトビラ

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日本各地のお城を収録。現存天守から復元・復興天守に大名庭園といろいろ。
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#建築

黒田家と松永耳庵と現代アート 福岡市美術館【前川國男3】 福岡市中央区

そういえばあそこにあるなと気付いていても、なかなか行かないことが多いのが公立の美術館。一方、博物館や資料館はとりあえず行ってみようかなとなります。興味の対象とオーバーラップする部分はあるものの、ややズレがあるからでしょうか。 ところが時間が空いたのでちょっと寄ってみたりすると、急に視界が開けたりします。福岡でのコト。   福岡市は人口が1,645,000人と九州最大の都市です。古くからアジアへの玄関口として機能し、権力者にとっては貿易の権限をめぐり、重要拠点だった博多は争奪

妹島和世さんと小笠原家書院・資料館 【SANAA】 長野県飯田市

なんでこんな所に?という不便な場所にあるカッコいい建築(器の役割を果たしてないモノはちょっと違うけど)。 例えば建築家のキャリア初期の作品(依頼主をあまり選り好みできない?)で、後に建築家の知名度が上がるケース。 もしくは予算充分の変わった依頼主が、どうしてもその土地に建てたくて著名建築家に依頼するケース。 ココ小笠原資料館は後にビッグネームとなる建築家の手による建物ですが、その土地にとって必然性のある要素を選択した結果です。   信濃の国(長野県)は室町時代に小笠原氏が守

石州瓦の100年ミュージアム? その2 越智松平家 浜田城資料館 島根県浜田市

前回の益田市・れきしーなに続き、同じ石見地方の浜田市にあるミュージアムの記録です。こちらも100年を超える築年数。島根でぶらぶら見て回っている時に、どこかでパンフレット手に入れたのがきっかけ。そもそも「浜田ってどこ?」という人は少なくないと思われますが、関西から九州へ自走するなら山陽道や中国道パターンだけでなく、広島あたりから北西に日本海側を抜けて行く選択も楽しい(時間に余裕がある人向け)。寄り道にはだいたい面白い発見があります。 浜田市は石見地方の中心で人口49,500人