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クリエイティブマインドの心理学 創造力

ミュージシャン・ダンサー・役者・映像作家には一般の人達とは異なる傾向があった。それを二流の市民という偏見をなくすべく研究したのがクリエイティブマインドの心理学。創造力を掌る思考回路を理解することで潜在的な可能性に気づいていきます。

導入(要約)

1章 創造力:作品に至るまでのプロセスを創造力とし、解釈していく。

2章 心理学入門編 アーティストの資質。創作に向かわせる5つ、自尊心・創作意欲・創作思考・創作の行動・創作の気分を理解する。

3章 9つの次元 なぜアーティストは普通ではないのか。著者は潮の満ち引きのように創作をすることを発見し、この動きのエゴ・姿勢・思考・感覚・焦点・感情・エネルギー・空間・行動と9つに分けて動き続けることの大切さを説いている。

4章 4つの底流:恐れと不安・拒絶・存在不安・都合の良い解釈 底流とはアーティストの創作を弱める負の力。

5章 生活すること:底流に飲まれないために、日頃の環境をどう整えるか。

6章 感じること:ネガティブをどう対処するか。心の痛みを避けることによる後遺症・自分の価値と作品の価値を混同しないこと・感受性の保護法をとく。

7章 愛すること:生活のパートナーのための章。創作と二人の関係をうまくこなす方法。

8章 コミュニティ:個性的な発想や挑戦を拒む既成観念や組織の固定価値観のなかで、公正な評価とポテンシャルを励ますコミュニティが必要。

9章 コラボレーション:アーティストを雇う側に向けて、リーダーシップや環境を語っている。摩擦が避けられない場合があること・他のタイプの仲間で補完しあうこと・スキルへの対価への理解・共同作業の通貨は信頼である。

10章 スピリチュアリティ:創作の源は全て自分の中にあるには限界があり、心を疲弊させる。人言や自然界を超越する大いなる存在との関係が、自分の存在や価値を否定する感覚や都合の良い解釈・創作へのプレッシャーや失敗の恐怖を克服し、自分の授かった才能を磨き続ける暮らしを可能にする心の錨がスピリチュアリティ。

1章 創造力

創造力とは、価値ある独創的なアイディアが湧くプロセスのことを言います。

そのプロセスは

1.知覚:なにかが見え、顕れ、何かを感じ、認識する段階

2.発見:何かを解釈し、知り、または見出す段階

3.制作:何かが作られ、演じられ、現実化する段階


過程は、どのように働くのか?

過程には、

・時間がかかる
・初めと終りがある
・一定の段階というものが存在する
・開始したり、中断したりする可能性がある
・行き詰まったあと、再び動き出す可能性がある


有機的なプロセス

振り子のように知覚の速度は速いが、制作へ到達するまでにエネルギーが必要である。

もっと深くプロセスを見ていきます。

1.知覚ーみること

集中力

集中とは、他のことを全て無視してなにかに没頭すること。つまり、知覚は、感覚の入力を絶えず判別するフィルターまたは切り替えるものと考えます。

感覚

見るもの以外にも、五感の全てが含まれます。無意識から来るもの、何かを超越したところから生まれるもの、人の心と体のフレームに収まらないものも知覚に含まれます。つまり、知覚とは中立的なものでも、鑑でもなく、私たちが自分のために作り出しす現実の見え方です。知覚の瞬間は常に主観的な瞬間であり、アーティストはこの現実を率直に認め、受け入れる必要があります。なぜなら、独創性の神秘とは、あなたがふたりといないただ1人の存在だからです。人それぞれフィルターは別なのです。

いつどこで、知覚と発見の境目があるのか。

美しいもの。怖いものと揺さぶるものはあるが、それは事実。その事実が自分の世界観と違うとき受け入れようとしないかもしれません。しかし、想像する頭脳はその違和感や曖昧さや先入観を試すことによって成長していきます。

知覚が結実するためには、ときに反対意見でも向き合うことが大事です。アーティストにはそういった独特の思考回路があります。知覚の解放度が高いので尋常ではない負荷がかかります。なので、この負荷を理解することがクリエイティブな生き方のヒントになります。

知覚が妨げられるのは、
・感情が閉ざされ、感覚が鈍磨し、心がこわばっているとき
・怯えているとき
・強制的に同調させられるとき
・消耗しているとき、時間がないとき
・退屈しているとき
知覚が活性化するのは、
・感情が生き生きとして、感覚が覚醒し、心が柔軟なとき
・励まされたとき
・人との違いを受け入れられたとき
・健康状態がよく、時間と場所が十分に与えられたとき
・新しい経験をしているとき

2.発見ー解釈すること

発見とは、知覚と私たちの内面世界とが相互に作用しいる段階です。なので、発見とは、信念や思考、理解について内面世界で起こる和解、あるいは再組織化、再強化もしくは却下といった出来事です

知覚と発見の境界線は、はっきりするときとしないときがあります。

人の知性は以下の2つをうまくできるように設計されています。

1.混沌にしか見えないものを理解しようとすること
2.可能性を想像することー夢を見ること

没頭しているときこの2つが突き動かします。理解とは対局にあります。空想は人のひんしゅくを買いますが、発見のためには理解と夢をみることが必要です。

発見は意識の最前線で起こるものですが、常に表層部分のすぐ下でおこっているでしょう。

発見段階の様々な側面

・夢を見ること:想像力

笑いは想像力。誰かがおもしろい話をするときにジョークが笑いを誘うのは、展開するストーリーを想像できるからです。私たちの意識は想像力によって空白を埋めたり、言葉で聞いたことを思い描くようにできているのです。

アーティストは内なる想像を現実化しようと試みます。前提として、自由があることが大事です。また、発見したことの「意味を明らかにする」材料が得られるような体験も必要です。

・ひとはなぜ夢を見なくなるのか

答えは、現実で合理的判断と同一の答えを求められるから。

・井戸の水を枯らさないために

経験や思い出、理解、内的世界を巨大な井戸とする。クリエイティブなひとは見たり感じたりしたことを理解するために、井戸からヒントを組み上げますが、井戸の水が少ないと意欲も湧きません。クリエイティブな人は直感的にこの井戸がカレているかどうかも知っています。実際に井戸が枯れるとパニックになり、理不尽な行動をおこします。

発見が妨げられるのは
・井戸が枯れているとき
・創造力が閉ざされているとき
・恐怖、強制的に同調、時間と余裕が無いとき
発見が活性化するのは
・井戸が新しい経験で満たされているとき
・夢を見る自由があるとき
・恐怖の原因が取り除かれたとき
・人とは違った個性であることを受け入れたれたとき
・健康状態がいいとき
・時間と余裕があるとき

3.制作ー作るということ

練習あるのみ

何年もかけて習得するしかありません。

アーティストの技術レベルが制作しようとする作品に見合っていれば、長時間疲れを見せることtなく、雑事は棚に上げて、強い集中力をたもちながら制作に打ち込めます。制作に要する集中力は知覚とは目的が異なります。彼らは世界のすべてを無視して、自分自身の世界に没頭します。これはせいさくがうまくすすんでいる証拠です。逆に些細なことでもじゃまになることがあります。

制作が妨げられるのは、
・能力と技術が不十分なとき
・自制心に賭けるとき
・気をそらす物が多すぎるとき
・情熱、モチベーション、感情の深さを失うとき
・時間と余裕が無いとき
性格が活性化するのは、
・能力と技術が業務遂行に適合しているとき
・自制心を働かせれるとき
・気をそらす者が取り除かれたとき
・モチベーション、情熱、感情が伴うとき
・時間と余裕があるとき

才能と技術

才能なんて言葉を人は過信しすぎている。才能は経験だ。

言葉で例えるとわかりやすい。語彙力が多いほど豊かな表現ができる。それとおなじで技法が多いほど豊かな表現ができる。

*ひとこと:とても大事な内容だと思ったので、一章づつ書いていきます。次は2章。以下、投稿予定の章です⬇

2章 心理学入門編

3章 9つの次元

4章 4つの底流

5章 生活すること

6章 感じること

7章 愛すること

8章 コミュニティ

9章 コラボレーション

10章 スピリチュアリティ

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