見出し画像

EMSの皆様への自己紹介

はじめに

エッセンシャル・マネジメント・スクール(以下EMS)で学ぶ皆様、こんにちは。

スタジオリブラでのEMS単位認定のテーマクラスを担当させていただく米倉竜太と申します。現在私は体についての悩みを改善するための運動の指導「カポエイラ」というブラジル国技の格闘技を教えています。

この様な仕事をしていると「運動が得意な人なんだ!!」という印象を持たれますが、本当は真逆で20歳を過ぎるまで真剣に運動に取り組んだありませんし得意でもありません。高校の部活もロクに参加せず大学は美術大学、体を動かす機会も少ない、体育も好きでありませんでした。そんなこんなで子供の頃の運動については良い思い出など一つもありません。そんないわゆる「運動ができない」「家にいてゲームをしているのが好き」といういわゆる隠キャといった子供でした。それがなぜ運動を教える仕事をする様になったのかというお話しを中心にしていきます。

運動を始めたきっかけ

真剣に運動に取り組むきっかけになった1番の出来事は大学生時代にバイクで事故に遭った事だと思います。事故で命に別状はありませんでしたがそこからの半年はまともに歩くことも困難な状態でした。歩く事ができない状態でそこに内向的な性格もあり家に篭って、運動どころか体を動かす機会すらどんどん無くなっていきました。そんな生活を続けていると人とも話さなくなり、体だけで無く精神状態も悪い方へ傾いて行きました。そこから一年以上経ち何もやる気も起きずなんとなく過ごしていましたが、日常生活は普通にできる様になってきた所でこんな何もできない自分を変えたいという気持ちが芽生え始めました。
そこでなぜ運動を始めようと思ったのか明確な理由はわかりませんが、いままでと全く違う自分になりたかったのだと思います。強いて理由をあげるなら当時好きだった格闘ゲーム「鉄拳」(ゲームのキャラクターを動かして対戦格闘するゲーム)の様に「自分の体を操作してこんな風に動ける様になった面白いんだろうな。」と考えていました。もちろん特に好きなスポーツなども無かったのですがその格闘ゲーム中に「カポエイラ」を使うキャラクターがいました。その動きがなんとも形容できない面白いもので単純にこれをやってみたいという動機でカポエイラを始める事になります。

運動を始めたけど全くできない…

カポエイラを教わる事ができる教室を調べて体験し、取り敢えず何が何だかよくわからないけどさっそくレッスンに通い始めます。「運動経験の無い大学を卒業したそこそこの大人」がいきなり逆立ちしたり、蹴ったり、飛んだり、なんてそう簡単にできるはずもなく運動神経も悪く、体も固い、ましてや怪我をしてほどんど動かないという生活をしていた私は間違いなくその教室では落ちこぼれでした。しかし、なぜか理由は分かりませんが「これは面白い!!!」と心の底から思っていました。

もちろん、全くといっていいほど動けませんよ。ただ、いままで真剣に自分の体と向き合った事がない人間が運動を始めて体を動かすのが新鮮でとても楽しいと感じていました。

そこから数年過ぎてもなかなか上手にならない。。。でも、楽しいですよ。上手くならないけど楽しいのでカポエイラの本場でも練習してみたいと考え、当時働いていた仕事を辞めてカポエイラ発祥の地ブラジルへ渡ります。

ブラジルでの練習

ブラジルのバイーヤ州サルバドールで週に6日間、朝昼夕晩とレベルの高い本場ブラジルの人たちと練習をひたすらにしていました。半年滞在し、さらに滞在期間を伸ばしてもまだまだ足りないと感じるくらいでした。しかし、それでもわたしはそれほど上達していませんでした。。。日本でカポエイラ始めてから4〜5年経っています。日本でもブラジルでもカポエイラが上手い人は沢山いました。しかし、運動があまり得意ではない人に教える事が上手な人はいなかったのです。

出来ないのは何が問題なのか?身体の使い方はどうすればいいのか?どの練習を優先するのか?など理論的に答えてくれる人はおらず何となく曖昧な答えで「もっと強く!!」「早く蹴って!」などのアドバイスしか貰えませんでした。簡単に練習の内容を要約すると「とにかく真似をしてできるまでひたすらにやる!」というものでした。もちろんひたすらに練習することも必要ですが理論的とはいえない内容、かつ厳しく怪我も多い環境でした。体が強くカポエイラ上手な人でも怪我で脱落する事もめずらしくありません。運動が得意ではなく大人から始めた私の様な人が効率的に上達する環境ではないという事を海外でも痛感しました。

どうすれば上手になるのか?

現在の日本でも体育授業や部活などでもこの様な練習方法は未だに横行しています。多くの人を厳しい練習でフルイにかけて選別し強いものが生き残り弱いものや才能があっても怪我をしてしまったり運の無い人は脱落していくというのが悲しいですがリアルな運動現場での現実です。この様な現実を目の当たりにしてブラジルから帰国するのですが、それでもやっぱりカポエイラは面白い!!と感じていました。

そこで上手くなるために「自分でどうすれば上手くなるのかを学ぼう!!」と考えました。答えてくれる人がいないなら自分で学べばいい!!

日本に戻って運動学や解剖学などを勉強しパーソナルトレーニングジムに就職します。そこで4年ほど働きながら体について運動についてやコーチング、心理学、脳科学、興味があり学べるものはなんで勉強しました。カポエイラも続けて練習しながら、運動に関する勉強も続け自分でも実践しながらどうやったらもっと上手に動くことできるのか?という疑問をひとつひとつ考えて調べていきました。その甲斐もあり運動とは無縁だった状態から少しずつ上達しカポエイラの指導者としての帯を取り東京都品川区でクラスを始めることができました。ここまで約10年ほどです。

運動を教えることを仕事にしてからは約14年ほど現在フィジカルコーチとカポエイラでほぼ毎日人の体や動きをみてアドバイスし、自分でも動き、運動について考えてきました。

そんな私の運動に対して辿り着いたひとつの答えがあります。運動を学ぶためには理論的な動きの本質を理解する必要があり、本質を学習し理解した上で練習した方が運動が得意な人も運動が苦手な人も上達が早く怪我のリスクも低いという事です。


スポーツ業界の問題は山積み

しかし、まだまだ運動の正しい知識や練習方法は教える側にも広まっておらず、教わる生徒たちの成長や怪我の予防よりも意味が分からないしきたりだからといった非合理的な練習方法を当たり前におこなっている話をよく聞きます。

ある学校のサッカーチームでは「伝統だから1年生にはスパイクは履かせない。」高校野球を批評する元プロ野球選手の話では「足が攣るのは根本的な練習不足だ!!」また違うサッカーチームでは、膝が痛いから休みたいと選手が伝えるとコーチは「休むんならレギュラーから外すぞ!!」と脅す。結局この子は膝の痛みに耐えながら練習していましたが症状が悪化し残念ながらサッカーを辞めてしまいました。こういった相談が子供・大人を問わず常に私のところにあります。

身体の発育や神経系の発達には大きな個人差があり、それを理解し適切なアドバイス・練習をし必要なら休ませる。教わるものを成長させるのがコーチや監督の役目なはずです。しかし、人を競技に勝つための駒の様に扱い「良い成績を出せば自分の手柄!!よい成績が出なかったり怪我をしたりするのは本人の努力不足!!」というふざけた教え方をしている人たちも今だに多く存在します。なんの根拠もない練習方法では「人を育てる」という運動教育からはかけ離れていて、そんなやり方では人の物事を教える資格はありません。ひとりひとりの個性を尊重し、体を動かし各自の課題を乗り越える事で自己肯定感を高め運動を通じて人を育て情緒を育み、よりよい状態に安全に導くのがコーチの役割です。

上記様に何の根拠もない意味不明な発言を繰り返し、選手に圧力をかけ怪我のリスクを無駄に高める、こんなふざけた行為に疑問すら持っていない指導者を減らし、正しい運動についての知識を広めて環境をよりよくしていくのが今の私の活動の大きな課題です。

運動指導のテーマ

前置きが長くなりましたが運動に対する正しい知識があれば解決できる事や身体的・時間的負担を軽減する事ができます。子供も大人も怪我なく、楽しみながら自分の体を向き合いながら成長していく「運動を楽しめる環境」「一人ひとりが成長できる学び」を提供し正しい運動学習を広めて環境を整えていきたいという想いで活動しています。



私はカポエイラのプレイヤーとしても完璧ではありませんし、運動指導者としてもまだまだ学ぶべき事があります。しかし、何も無いところから体について学び、試し、失敗し、また学び、少しずつ積み上げて知識と経験により運動の利点を活かし、学習の効率を上げ、怪我やのリスクを抑えることができます。運動神経のよくない私が大人になってから本格的にスポーツを始めため、子供の頃から運動を続けていて競技でよい成績を出し指導者になった人たちが当たり前にできていて気にもしていない様な事が全くできていませんでした。

しかし、その運動ができる人たちが当たり前に意識もせずできている事が体や動きについて学んでどうやって獲得していくのかを考えていく中で、そこが「運動の本質」動きの基礎だということに気がつきました。運動ができる人たちは、「運動の本質」はみんなに備わっているものだと思っています。そのためできない人に対して「なんでこんな当たり前の事がなんで出来ないんだ!!」という間違った認識になってしまいます。この様な教えでは、運動が苦手な人はなんで自分ができないのか理解出来ず、「自分が悪いんだ…」と落ち込んでしまいます。

本当は「教わっている人が成長できないのは指導者が問題なんです!」

そんな問題を「動きの本質」について広め正しい知識を理解していただく事で少しでも解決していければと考えています。


EMS単位認定クラス

私が担当するEMS単位認定テーマクラス運動の効果を促進させる動きの本質「動くとは何なのか?」ということをテーマ行う「ムーブメントクラス」木曜日19:00〜20:00になります。人間の動きについて解剖や物理・進化の過程から科学的な研究結果を交えて深く考えいき体や動きを正しく認識し心と体を調和させる内容です。

「私たちの動きがどの様にできているのか?」という動きの根幹にある本質を学ぶ事で体だけは無く思考や行動をも変える事ができます。
EMSで学んだ事を活かしていくためにも健康的に体は必須あり、また体を動かす事は脳にも良い影響があります。

運動は自分に対する効率の良い最大の投資になります!!


Studio Libraでは主催の鍼灸師若林理砂先生の選りすぐりの講師陣を揃え、他では学ぶことのできない武術や健康、体について講義があり運動ができる人にも運動が苦手な人にも大きな学びと成長がある内容を提供しています。

流行りのメゾットや表面上のテクニックなどではなく体についての本質を学びたいという方をStudio Libraでは心よりお待ちしております!!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?