中古住宅を購入したら賃貸住宅より「寒かった」、「暑かった」ということもある
比較的割安な中古住宅を購入したら、今まで住んでいた賃貸住宅より「寒かった」とか「暑かった」といったお話しをよく耳にします。
幾ら割安な中古住宅だからといって何千万円も払って買ったマイホームなわけですから、賃貸住宅よりも寒かったり暑かったりしたらそれはもう残念でならないですね。
ちなみに、住み心地が良いといった快適性はその建物の断熱性能で決まりますから、建物の築年月などからどの程度の断熱性を有した建物なのか見極めておきたいところです。
例えば、住宅の省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)の基準では、1980年の「旧省エネ基準」、1992年の「新省エネ基準」、1999年の「次世代省エネ基準」と見直しが行なわれてきましたが、住宅性能を客観的に評価する住宅性能表示制度の温熱環境に関すること「省エネルギー対策等級」で現在最上等級となる「等級4」を取得する建物でも1999年の基準と、じつに12年前の古い基準になるのです。
さらに、築浅の建物でもよくて1992年の「新省エネ基準」、場合によっては1980年の「旧省エネ基準」と、じつに19年~31年前の古い基準になってしまいます。
ですので、このあたりの築年の中古住宅を検討する際は、ぺガラスやインナーサッシといった簡易補強だけでなく断熱材の再充填なども検討しておきませんと、せっかく買った家がこれまで住んでいた賃貸住宅よりも「寒かった」、「暑かった」と感じてしまうことがありますから、中古住宅を買うときは築年によって断熱補強工事も含めた資金計画を立てておくことが理想的です。
また、中古住宅の場合、新築時の断熱性能が劣っていただけでなく、経年経過や新築時からの施工不良で断熱材がしっかり充填されていないときがありますので、中古住宅を購入するときには住宅診断等を実施されますことをおすすめします。