掴みそこねた風

詩でも書くか

俺は寝っ転がっている

自分の家にいるように

リラックスして

どうせ失くなる命だというのに

気をつけている

電車が通る

君と見たかった夕焼け

堕ちていくことは楽しいのか?

それは美しいのか?

色々なことがどうでもよくなる時

真っ直ぐな気持ちでいる時

君は君の過去を損なう

疲れたとか言ってる場合じゃない

太ももを触りたい

でもそれをしてどうなる?

言葉が矛先を失う

季節の風は完全に遮断されている

すぐに忘れて

歩き出すだろう

鳥みたいにね、と言ってウインクをする

行き場のない人たち

金を払う必要すらなかった

遠くまで来てよ

喜びと悲しみがメビウスの輪のように

俺はうるさかった

すぐに吠える犬のようだった

今は気持ちいいからそれでいいけど

言葉は君に影響を与えるのか

鬱陶しいと退けた

生活に戻った

それが亡霊のようにつきまとう

誰かが誰かに影響を与えていた

俺は目的地があって

電車に乗っているだけだった

終わりたくないもののために人は頑張る

朝から晩まで

シラフでもキマっていた

どうしようもなく情けなかった

それを笑ってもらうとき

安心する気がした

気のせいだった

体に気をつけてね

掴みそこねた風

ごはんちゃんと食べてね

喜びを喜びとして受けとる

応援してるからね


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