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ひとりの書店主として伝えたいこと。お客様からご注文を頂いていた「正体」は、ブックライナーには在庫が無く、光文社さんにFAX注文、搬入日は7月31日と電話で確認したが、入って来なかった。お盆での読書を楽しみにされていたお客様は落胆されて、返金を求められた。搬入から19日後の8月19日にようやく、その注文品は入って来た。この問題について担当者の上司から連絡があったが・・・


8月21日水曜日だった。

この頃、noteの記事の「スキ!」が6200を超え、同業者の方々が、「X」に、「当店は、注文から10日以上かかっている」など、取次に対する遅延の声が、全国から寄せられていた。

Facebookを読まれたジャーナリストの方からも取材が入っていた。
また、「現場の書店員は、みな同意していると思います、一部の心無い投稿は気にしないでくださいね」という励みになるメッセージもいただいた。
悔しい思いをしているのは、私一人ではない。だからこそ、「何を今さら」と言われても、「気をつけなさい」と叩かれても声を上げ続けると決めたのだ。

 
ちなみに、大阪支店の担当者の上司、Tさんは、当店のイベントの際にも力を発揮してくれる有能な方だ。そのTさんからの電話だった。
まず今回の遅延についての謝罪をされた。大阪支店の方々は、いつも真摯に対応して下さり、感謝こそすれ何の不満もないこと、問題は桶川の倉庫の仕組みで、そこがどうなっているのか?

「正体」発注から入荷までの状況データ-


今回の件は、当店にとって、「お客様への返金」という信頼関係をなくしてしまうリスクも発生しており、きちんと原因を調べて、今後このようなことが起こらないようにしてもらいたいとお伝えした。


そのためにも、桶川の倉庫の責任者と話をさせてほしいと訴えた。


数年前よりも遅延が、さらに酷くなっている状況の原因を知りたかった。
そうでなければ、本当の解決にならないと感じたからだった。


実は、取次に在庫がある商品まで、書店に届くまでに10日かかっている商品も出てきている。
以前なら、取次に在庫があれば、2~3日で入った。

それも含めて、膝を突き合わせて、桶川の倉庫の責任者と話し合いをしたいと思っていた。

取次に在庫有りにも関わらず、入荷までに10日かかった注文品

何よりもこれ以上、お客様との信頼関係を失いたくなかった。翌日には入手できるAmazonではなく、わざわざ店頭までご注文に来られる方を失望させたくない。

けれども、Tさんの言い方は、まるでここだけで解決したい、丸く収めたい、そんな感じだった。

もう一度、桶川の倉庫の責任者と話をさせてほしい、と訴えた。

思い切ってS堂のKさんが話されていたことを、伝えた。
お盆の最後の日だった。昨年本屋を閉められたS堂のKさんがnoteを見て来られた。

「取次さんとこんな遅延が二度と無いように話し合いたい、そして、お客様に迷惑が掛からないように、本が届けれるようにしたい」と話すと、「そんなこと無理やわ!取次は、わかっててやってるんよ。寡占化で、2社しかないから、何日遅れても小さな本屋はどうせ我慢するだろうと」


でもそうは思いたくない自分がいたのだ。かつてたとえ一冊でも必死になって探して下さった原田さんのような方がいるはずだ。
しつこく、さらに、桶川の倉庫の責任者と話をさせてほしい、と訴えた。

すると、午後だった。

Tさんの上司にあたる、Oさんが、店に来られた。
光文社さんにも聞き、原因を調べているとのことだった。
お客様からの返金コールまでは、至っていないが、遅延が起こっている他の商品のデータを3点見ていただいた。


また、取次に在庫があるにもかかわらず、10日もかかっている商品のデータについても見せると、すべて持ち帰って調べるとのことだった。

桶川の倉庫の責任者と、膝を突き合わせて話がしたい。Oさんにも頼んだ。

桶川の倉庫の責任者とも共有しております。しばらくお待ちください。とのことだった。

 
8月22日、翌日だった。担当者から連絡があった。

担当者「桶川から荷物が入ってこない場合のコールセンターの番号をご存知ですか?知らなかったらお伝えしときますので・・・」

店主「うん?どういうこと?これからは、そっちに連絡しなさい!ということですか?」

Tさん「営業にかけて下さるより、早いので」

店主「番号は、聞いておきます。しかし、『正体』の本のことは、きちんと調べて下さるのですよね。何が原因だったのかを究明して共有しましょう。でないと根本的な解決にはならないでしょう」

Tさん「それは、調べています。」

店主「お返事待っていますからね」
 

店頭まで来られたOさんに、遅延を起こしている本のトーネットVのデータも渡している。現在、Oさんの言葉を信じて、取次からの遅延が起こった原因についての返事を待っている状況だ。桶川の倉庫の責任者とも、今後のためにも話がしたい。

隆祥館書店ホ-ムペ-ジ
https://ryushokanbook.com
 

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