SY99の話
初めてSY99を知ったのは、私が中学~高校生の頃(1991~1997年頃)によく読んでいたキーボードマガジンの記事だった。
当時、いろんなアーティストが使用していたので、その雑誌でSY99の姿をしばしば目にしていた。
もともと私はB’zの松本孝弘氏とX JapanのHide氏に憧れてギターに興味を持ち始めた人間なのだが(偶然にもお二方とも名字が「松本」)、友人が小室哲哉氏に傾倒してシンセサイザーに興味を持ち、キーボードマガジンを購読し始めたことがきっかけで私もシンセサイザーという楽器に興味を持ち始めた。
ちょうどシンセサイザーに興味を持ち始めたその頃にaccessというユニットを知り、そのユニットで作曲・編曲を手掛ける浅倉大介氏にも興味を持ち始めた。
高校入学時(1994年頃)にシンセサイザー(YAMAHA EOS B700)を入手して打ち込みを始めた頃、楽器店へ行ってaccessのスコアを購入し、浅倉大介氏の機材レビューのページを見て驚きを覚えたことがあった。
要塞のようなシンセサイザーの多段スタンド、そびえ立つラック音源とサンプラーのタワー……10代の青少年には心躍るような、衝撃的でとても刺激的な内容の記事だった。
そのなかでも一際引き寄せられたのはRoland D-50、JD-800、ensoniq VFX-SD、YAMAHA DX7IIFD、SY99がセットアップされたスレイブ音源用多段スタンドの写真だった。
とくに76鍵仕様のSY99は浅倉氏がマスターキーボードとしても使用していたため、当時の私としてはこのSY99はとても素晴らしい楽器なのだと思い始めた。
そこで私は楽器店へ足を運び、無料のメーカーのカタログを貰い、SY99がどういう楽器なのかを知ることにした。
ページを見開いてみてまず驚いたのは、その価格。
なんと、定価42万円。
当時、このような鍵盤楽器というものは概ね2割引で販売されていたのだが、SY99が2割引で買えたとしても33万6000円。
とても高校生だった私が簡単に買えるような楽器ではなかった。
当時のYAMAHAのフラグシップモデルでありプロ仕様というかんじだったため、さすがに「このシンセだけは大人になって稼いでから買おう」と前向きに気持ちを切り替えたことは言うまでもない(笑)
それから数十年後、中年のおっさんになってからたまたま某オークションで見かけた3万円弱の中古品でこのSY99を入手することになったわけであるが、わが家へ届いたときの感動は大きなものだった。
10代の頃に憧れたSY99。
2割引でも33万6000円で手が届かなかった、高嶺の花のSY99。
そんなSY99が自宅スタジオに到来したわけだから、まるで青少年のように歓喜した(笑)
10代の頃から中年のおっさんになるまでの間、数十年というブランクがあるわけだが、なぜ中年のおっさんになってから中古品でSY99を入手したかというと、たまたまYouTubeの某動画でSY99の音色を耳にしたことがキッカケ。
とくに【Elegant】という音色に魅了され、10代の頃に抱いたSY99への憧れが再燃した。
この【Elegant】という音色はホントに素晴らしい。
艶やかで深みのあるシンセサウンド🌟
前述の憧れもあったが、憧れよりむしろこの音色に感動した影響が大きく、この音色目的で即購入への決断に踏み切ったのはいうまでもない。
また、YAMAHAのシンセサイザーといえばエレピである。
このSY99には【DXism】というエレピの音色があり、その名のとおり、あのYAMAHAの名器「DX7」っぽいエレピの音色がプリセットされている。
この音色を耳にすると、なんだか気持ち的にホッとする☕🌟
個人的な主観だが、この音色は音楽療法的な癒しの効果があるように思う。
また、ドラムやエレキベースの音色もプリセットされているが、個人的にはこのスネアの音色が気に入った💡
SY99のスネア、なかなか良い響きだ🌟
最近のソフトシンセの音色と比べれば貧相でチープなサウンドかもしれないが、いま聴くとそのチープさがまた魅力的で良い。
このDemo Song 1で使用したドラム以外のプリセット音色は以下のとおり。
Preset 1 A EP:NiteHwk
Preset 2 D WN:Tenor
Preset 2 C BA:Fingers
ちなみに、この音色はすべてデフォルトのまま。
このSY99の音色のみで作ってみたのだが、やはりこのモデルが発売された90年代っぽいサウンドになる気がする(笑)
次のデモ曲もリズムギタートラック以外の音色はすべてSY99のプリセットのみで作ってみた。
このDemo Song 2で使用したドラム以外のプリセット音色は以下のとおり。
Preset 1 A EP:NiteHwk
Preset 1 A KY:Clavint
Preset 1 B SP:Crystal
Preset 2 C BA:ResoSyn
こういうキラキラした音色を使用すると明るい雰囲気になるので個人的には結構お気に入りでよく活用している。
シンセベースもなかなか存在感がある。
さらに、シンセブラスの音色もなかなか味わいのあるサウンド。
このDemo Song 3で使用したドラム以外のプリセット音色は以下のとおり。
Preset 1 A EP:GmDual
Preset 1 D BR:Spits
Preset 2 C BA:DXSlap
こういうシンセブラスやシンセベースの音色を耳にすると、”あの時代”の雰囲気が思い出されるのは私だけだろうか?(笑)
普段はこのようなかんじの曲は作らないのだが、この音色を聴いたときに浮かんだ曲調がこのようなかんじだったため、その場で即興でテキトーに作ってみた。
また、次のデモ曲も普段使わないようなコード進行なのだが、このSY99のプリセットの音色を聴くとなぜかこのような曲調が頭に浮かぶので、これもまたテキトーに作ってみた。
このDemo Song 4で使用したドラム以外のプリセット音色は以下のとおり。
Preset 1 B SP:Skylane
Preset 1 B SP:Crystal
Preset 2 C OR:BookerB
Preset 2 C BA:Fingers
Preset 2 D WN:Alto
この【Crystal】という音色も良いが、【BookerB】というオルガンの音色もなかなかおもしろい。
発売から30年も経っているモデルだが、いくつかの音色は今でも充分に活用できるものだと思った🌟
とくに【Elegant】(σ ・ิω・ิ)σ 🌟
今回のデモ曲を作っていて【DXism】というエレピの音色も温かみがあってなかなか良いと思った🌟
今後、これらの音色を積極的に活用していきたくなった🎵
【Elegant】はヒマを見計らって全鍵サンプリングしたいと思う🌞
🔥🔥🔥(ง •̀ω•́)ง🔥🔥🔥
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