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今はまだ分からない

渦中ではきっと何の自覚もなくて、
でも何ヶ月か何年か経ってから「あれは転機だったのかもしれない」と振り返る。
それが転機なのだろう。

いま、1年前の転機を思い返している。


2023年10月、会社の研修会場。
他部署のはじめましてさん達とセミナールームに集まって、自分の長所とか短所とか考えるという、よくある研修だった。

そこで偶然同じグループになった、少し年下の女性の一言が、私の転機だった。

「私、占いが好きでよく行くんですけど、」

前後の話の内容は全く覚えていない。
接続詞くらいの軽さで出てきた話だった。

それまでの人生で、私は「占いに行く」ということを一度も考えたことがなかった。

世の中には、「占い」という選択肢を持っている人がいるのか。

そのことに、ものすごい衝撃を受けた。
涼しい顔でニコニコ聞いていたけれど、心の中には宇宙猫。
知らない概念でモノを考える異星人と出会った気分だった。

それが転機だったとは。

半年間、心の中で宇宙猫と異星人を飼い慣らした私は、3月に占星術の本を買った。
それが占星術の沼に引きずり込まれた始まりだった。

彼女が今どうしているかは知らない。
きっと同じ会社に居るのだろうが、別拠点に勤務している人だったし、もう二度と会うこともないかもしれない。
あなたは私の運命の人だったのかもしれません。
彼女がどこかで幸せでありますように。感謝。


渦中ではきっと何の自覚もなくて、
でも何ヶ月か何年か経ってから「あれは転機だったのかもしれない」と振り返る。
それが転機なのだろう。

今も私は転機の渦中にいるかもしれない。
まだ分からないけれど。


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