グラコロのマッチングロジックについての考察(2)データ編

前回の記事は多くの方に読んでいただけたようで感謝しております!


前回の記事の最後に書いた通り、今回はデータでグラコロの予選を振り返ります。私が所属しているギルドは22時台のギルドなので、22時台のデータを分析しています。他の時間帯でもギルド数は違えど傾向は一緒なのではないでしょうか、多分。

では、早速データを見ていきましょう。データ+最低限の考察というスタイルになっています。


★最初に★

データはなるべく正確になるように頑張っていますが、間違っている可能性もあります(最低限の検算と検証は行っています)。あくまでも22時台の中でデータを見ているので、全体ランキングに関しての言及はありません。


集計対象データ

第1回「グランドコロシアム」の22時台のデータ。利用したデータは以下の通り。

●日にち別データ(各日取得:ランキングが非公開のDay7除く)
・勝敗ギルド数

●最終日まとめデータ(2017年10月29日取得)
・イノチ
・ギルドLv
・ギルド在籍人数
・勝ち点
・獲得イノチを元にした順位
・イベントでの実際の順位 ※ギルド解散等により順位が歯抜けになっていたので、詰めています。そのため実際の順位とは誤差レベルのズレがあります)

●22時台、最終結果ローデータ(CSV形式)自分でいろいろ分析してみたい人向けファイルhttps://www.dropbox.com/s/dfkiwyqv599e8sa/RawData_colo01_2200.csv?dl=0
※データが正確ではない可能性があります。自己責任にてご利用下さい


勝ち点分布・ギルド平均Lv・ギルド平均人数

参加ギルド数:4697ギルド(最終日集計)
勝敗数:15438勝・22970敗

引分(大半は0対0)の場合は負け扱いになるので、綺麗な分布にはなりませんでした。また同じ勝数同士が(基本的には)対戦するようなロジックだったため、勝ち点40が非常に少ないこともわかります。

勝ち点ごとのギルド平均Lvやギルド平均人数を見ると、相関が出ていることがわかります。ギルドLvが高い方が、ギルド人数が多いほうが勝ち点を取っているという想定通りの結果が出ている感じですね。


勝ち点別のギルド人数分布

勝ち点別の分布を見ても、やはり傾向は一緒です。

例えば勝ち点30(6勝2敗)では、59%のギルドが上限の15人ギルドとなっており、14人も入れると80%となります。逆に勝ち点5のギルドでは、6割以上が5人以下のギルドとなっています。

ここではユーザー側から取得出来る参加人数を元にしたグラフであり、グラコロに実際に参加していたか(AUTOじゃなかったか)はわからないので、あくまでも参考値ですが、関係性が見て取れるのではないでしょうか。


ギルド人数別の結果

ギルド人数を軸にしたデータを見てみましょう

まず分かることは、グラコロに参加するギルドに関しては、15人ギルドが最も多いということですね。その後に、1人・14人と続きます。

こちらでも見ての通り、所属人数が多いと平均勝ち点と平均ギルドLVが高いという綺麗な相関が出ています。また、それにあわせて順位に関しても、人数が多いほうが高くなるという形になっています。

平均点数順位:獲得イノチ数でランキングした場合の平均順位
平均イベント順位:勝ち点で順位付けし、同じ勝ち点の場合はイノチでランキングした、今回のイベントでの公式順位


ギルドLv別の数値

ギルドレベルごとのチーム数と平均勝ち点です。

注目はグレーの線ですね。ギルドレベルが高いほど平均勝ち点が増えていきました。目安は以下の通り

Lv10:5点(1勝7敗)
Lv20:10点(2勝6敗)
Lv30:14点(3勝5敗)
Lv40:19点(4勝4敗)
Lv50:19点(4勝4敗)
Lv60:20点(4勝4敗)
Lv70:24点(5勝3敗)
Lv80:28点(6勝2敗)
Lv85:35点(7勝1敗)

ギルドレベル自体はバランスよく分布されていることがわかります(ギルドレベル70くらいから減少傾向にありますが)。


今回のランキングは実力を反映していたのか?

さて、もう少しこのあたりを見てみましょう。まずはイベント順位(今回の公式の順位)とイノチ順位(単純にイノチだけでランキングした順位)の関係を見てみましょう。

点=ギルドを表しています。得点順位とイベント順位が完全に一致する場合、全ての点は「赤い線の上」に乗る形にありますが、当然ずれています。

例えば左上の「2482,13」というギルドは、獲得イノチ数は2,482位だったけど、全勝したため13位に入っています。右上にある「52,1316」というギルドは、獲得イノチ数は52位だけど、4勝に終わったためランキングとしては1,316位だったという事を意味しています。よくみると、点が9つの線になっているのがわかるかと思います。わかりやすくするために、グルーピングしてみました。

それぞれ上から順に、8勝0敗・7勝1敗という形になります。

またここでは相関係数という値を出しています。相関係数の詳細は省きますが、2つの数値の関連性をみる指標です。1に近ければ近い程、片方の数値が伸びた時に、もう片方の数値も伸びるという形になります。だいたい、以下のような感じです。

0.7~1   かなり強い相関がある
0.4~0.7  やや相関あり
0.2~0.4  弱い相関あり
0~0.2   ほとんど相関なし

今回の場合は、0.82と高く、獲得したイノチの順位と、イベントの順位には当然ですが、相関がある事がわかります。

なので、イノチ数がギルドの実力を表すとすれば、多くのケースにおいて、イベントの順位は実力を表していると言えるのではないでしょうか。


参考までに上位のデータを見てみましょう。

こちらは全勝から6勝2敗までの、イベント順位と点数順位を並べてみたものです。イベント順位が高くても、得点順位が低いというケースはやはり一部において散見されます。

では、実際にどれくらい乖離があったのか、もう1つデータを見てみましょう。こちらではギルドごとの「イノチ順位」と「イベント順位」の差をみています。差が大きいほど実力に見合った結果になっていないという事になります。

数値の味方ですが、数値が+のギルドはイベ順位が得点順位より良いため、「実際の実力より高い順位に入れた」ギルドになり、数値が-のギルドはイベ順位が得点順位より悪いため「実際の実力より悪い順位になった」ギルドになります。

イノチ順位とイベント順位がぴったりマッチしたケースは全体の8%でした(赤色)。差が300位以内だったのが34%(黄色)、301~600位以内が20%(緑色)ですね。これくらいのズレであれば仕方ないと思えるかもしれません。

しかしイノチ順位とイベント順位が600位以上ズレているギルドも38%います。この辺りは実体と合ってないと言えるかもしれません。なのでこの約半分の19%くらいが不満を持っていたとしてもおかしくはないかなーと。

【追記】600位としているのに特に深い理由は無いです。何かしら基準値を想定で決めて改善していくという考え方で良いかなと。

この±600位は22時の時間帯で言うと、イノチとイベント順位が±13%以上ずれているということになります

ちなみに私が所属しているギルドは、時間帯では1,338位だったのですが、イノチ獲得数では時間帯で183位だったので、この条件にマッチしています(笑)。


主要指標の相関係数

一部意味の無いものもありますが、主要指標の相関係数ものせておきます。

全体感で見ると、ある程度実力は反映されていますし、獲得イノチとギルドLvの相関も0.82とかなり強いものになっています。逆に獲得イノチと勝ち点で見ると0.60、獲得イノチとイベント順位で見ると0.70と相関が弱くなります。


参考:日ごとの試合数・勝敗数・引分試合率

参考までに掲載しておきます。Day7の数値が無いため、Day7とDay8は合算になっており、Day7とDay8では同じ試合数が行われた想定です(小数点は考慮していません)。

引分試合率がDay2と最終日が高いのが特徴的ですね。引分試合率はほぼ0対0なので、コロシアムに参加していないことを意味します。この数値はイベントの盛り上がりを測る上で見ておきたい指標かもしれません(つまり今後下げたい指標の1つ)。


参考:シノアリスのアクティブ人数って何人?

ちなみに、今回のデータからざっくりと「シノアリス」のアクティブ人数を算出することができます。

ここではアクティブ人数を、「グラコロにアクティブに参加している人数」としましょう。22時台では合計44,321人(参加ギルドのメンバー数合計)がグラコロに参加しています。

22時台は全時間帯のギルドの24.97%を占めます。これを割返すと、44321÷0.2497 = 177,472人となります。

※各ギルド帯のギルド参加傾向が22時台と一致している前提です。


その中で、上記の通り約20.1%は引分試合というこで、これらの人はアクティブではないと定義してしまいましょう。そうると、

177,472人×(1- 0.201) = 141,800人

となります。

※ただし、引分はギルド参加人数が少ない下位ギルドが多いので、人数ベースで見ると、20.1%以下になるので、実体はもう少し多い人数かと。


というわけでざっくり「シノアリス」のアクティブ人数(グラコロの積極的に参加している人数)は141,800人~177,472人くらいになります。

もちろんギルドに入っていない、あるいは、入っていてもグラコロの申し込んでいない方々もいらっしゃるので、期間での「ログイン人数」とは変わってくることでしょう。

※筆者の経験以上、こういったイベントの参加率は40~60%くらいかなーという感じです。


まとめ

個人的な感想としては、今回のロジックでも「ある程度」実力は反映される形になっているのではないでしょうか。ただし38%が、本来の順位より13%ずれるということで、ここは改善の余地がありそうです

この38%の(内不満に感じる約半分の19%)の割合を減らすことが大切なのかもしれません。

今回はあくまでも外側から取得出来るデータでの気付きなので、実際には「コロシアムの惜敗率」「本当のアクティブ人数(AUTOじゃない参加人数)」「試合でのコンボ数」など社内ならでは出来る分析も沢山あるかなーと。

また今回はギルドLvなどを元にした、通常時のギルドの「順位」に関しては見ていないので、そのレベルと結果の相関を見るのも面白いかもしれません。


前回の記事にも書きましたが、マッチングロジックに関しては(初日と2日目はさておき)大きな問題ではないという認識です。どちらかというと、報酬設計のほうが重要かもしれません。そして前回も書いたとおり「イノチをたくさん稼ぐことのメリットとデメリット」が改善ポイントの本丸なのかなと。


というわけで、これで終わりです!今回のような分析は時間も手間もかかるので、次回以降は通常の結果集計だけにしようと思います。最後まで読んでいただきありがとうございます。







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