シノアリスの「初心者ナビ」の設計意図と継続率の関係

さて1週間ほど前にシノアリスで「初心者ナビ」が実装されました。運営側から見た初心者ナビの最大の目的は継続率を上げることです。今回はこの「初心者ナビ」の設計と評価方法を見ていきましょう。


「継続率」について知りたい方は前回の記事をご覧ください


「初心者ナビ」のミッションと報酬一覧

まずは今回のミッション一覧を確認してみましょう

※情報は以下の記事より引用させていただきました

さて、このミッションの中で報酬として嬉しいのは初心者から見たときには「魔晶石」なのではないでしょうか。ちなみに「無限ノ歯車の鍵」もめっちゃ重要なのですが、初心者にとってその価値は使ってみるまで伝わりにくいかと思います。

つまり、「魔晶石」を報酬においているミッションを運営が重視している(=継続率に繋がる重要な要素)であることが言えます。


こう考えると、まずは「モノガタリを進めてもらう」。これが出来ていない初心者が多いのかもしれません。モノガタリを進んでもらうことでゲームのプレイ方法や魅力が伝わるため、ぜひ進めて欲しい内容なわけです。

そして後半のミッションを見ると明確に「ギルドに入って継続的にコロシアムに参加してもらう」ことを目的としています。前回の記事でも触れていますが、改めて引用

ちなみにギルドの参加有無やアクティブ率は経験上、ものすごく継続に影響を与える要素です。サービスとしては、ギルドに入っていな人を少しでも多くギルドに入ってもらうことが、継続率アップの王道になります。

ということで、運営の意図を強く感じます。

※ガイドということであれば、もう少し説明や他の機能(メダル交換・スキルレベルアップ・武器装備)などをミッションにしたほうが良いかなとは思うので

どんな集計や分析で継続率を考えるのか?

こちらはあるソーシャルゲームの「初日に行ったアクション」別の翌日継続率をグラフ化したものです

翌日継続=翌日継続した人が初日にその行動を行った割合
翌日継続無し=翌日継続しなかった人が初日にその行動を行った割合
継続÷非継続=上記2つの数値を割り算したもの

例えば行動Bを見てみましょう。翌日継続した人がこの行動を行った割合は49%、翌日継続しなかった人がこの行動を行った割合は15%。二つの割り算したものが3.2という計算になります。

二つの割り算の数値が大きいほど「翌日継続に効きやすい」行動であることが分かります。ちなみに上記の図では行動R・行動C・行動Bがベスト3ということになります。逆に1を切っている行動は、翌日継続に影響しにくいあるいは逆効果を与える行動であることがわかります。

ちなみにこの3つの行動をシノアリスに置き換えると「ギルド参加」「デイリーミッションクリア」「1章10節クリア」という感じでした。


さて、このような施策が効果があったのか?それを集計・分析する必要があります。評価方法は割とシンプルで、どのミッション番号まで進んだのかと、ミッション番号別の継続率を見る形です。

シノアリスの場合は、数日立たないとクリアできないミッションもあるので、その場合はそのミッションをクリアした翌日の継続率を見る感じでしょうか。

最後に

今までこのような施策を行っていなかった場合、(効果の大小はあれど)、確実に効果が出る施策の一種です。これで少しでも初心者の参加が継続プレイが増えればうれしいですね!

ちなみに分析とプレイ人口を増やす観点から言うと、実は大切なのは継続率だけではなく、プレイ時間です。集計・分析の手間から、継続率ほど重視されている印象が無い指標ですが、また機会があれば「プレイ時間」の考え方と伸ばすための方法についても紹介したいと思います。


前回の記事はこちら



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