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【怪談】沖縄の怪談『そんな塩じゃ効かないよ』【投稿怪談】

※オカルト要素排除して現実的にありえそうな解釈をします!

1話目:工事現場で石を動かす話

こちらはよくある大きな岩を動かそうとしたら重機が動かない、作業員が病欠すると言った話。沖縄はアニミズムが強いらしいので、現地ではなく本土の人間にやらせようとしたけどやっぱり重機が動かない。で、ユタに除霊させたら万事上手くいった。これって地鎮祭的なもの?と言った内容。

もはや雛形。重機が動かない!ってなった日とユタに除霊してもらった日は違う日なんだろう。機械って時間が経ったら何事もなく動くってまぁあるよね。
ところでなぜ沖縄はアニミズムが強いのだろう?これは完全にイメージで誤ったものでしょうが、アニミズムって原始宗教っぽさない?テレビで見るどっかの半裸で過ごしてるような部族が病気になった時に村のシャーマンに連れてって「これは〇〇の呪いだ!」といって煙で燻して葉っぱで背中を叩く、それを見て「未開だ恐ろしい、病院連れてった方が絶対いいのに」って思うじゃない?それとユタなにが違う?私がアフリカなりアマゾンなり電気もないような村に行って病気になったらシャーマンよりも大きな街に戻って医者に行きたいけどな。沖縄でも然り。
本土?内陸?の人間の「ユタすげぇ」はある種のオリエンタリズムみたいなものだと思う。


2話目:泥酔した男性のナビゲーションで拝み所まで連れて行かれる

運転代行で二人組の男性を乗せて行く。まともな方が降りてから泥酔者が道案内を始めて怪しい場所へ連れて行かれると言った内容。

これはもう沖縄の人は牧歌的だなぁという印象。酔い潰れていないまともな方から別れ際に「ちょっと先のそこ右曲がってすぐが泥酔してる男性の家」と教えてもらって発車したそばから、左曲がっちゃうってどうしてよ。「近いはずなのにだいぶ遠いな、彼女んちでも行くのかな?」「寝てると思ったけどなんだちゃんと起きてるじゃん」「こんなとこに連れてくるなんて、なにかにとり憑かれていたのでは」って呑気だなぁー。そいつ酔っ払ってるだけだよ。
泥酔しているやつに道案内させたらそうなるからダメだってww

酔い潰れた人を車で送るとマジでこんな感じでぐーるぐる。「そこ右!」ほんとに?ほんとに右?左じゃないの!?「じゃ左だった」
二度と送りたくない。


3話目:幽霊が近づいてきて「塩は効かねぇ」と言った

飛び降り自殺した霊と目が合い、慌ててユタの祖母からもらった塩を使おうとしたら血まみれの霊が近づいてきて「そんな塩効かないよ?」と。

これオモシロイですね。霊というものが存在するとして、仮に自分が霊になったとしよう。なりたての時は混乱していろんな人に話しかけるかもしれない。そのうちの何人かは気づくが驚いて逃げて行く。悲しさと寂しさに打ちのめされていると、「霊能者」ってやつがやってきてブツブツとなんかを唱えて塩をかけてきた。やめてよ、塩かけるのやめてよ。
その後も霊能者だか陰陽師だか一般人だか、自分に気づいたやつはなんでか塩をぶっかけてくる。そのうちだんだんムカついてくるのさ。
今日もフッと女の子と目があう。するとその子が首に下げた瓶から慌てて塩をだそうとするから腹立ってきて言ってやったんだ。「そんな塩効かないよ?」

そもそも何で塩が効くというのが共通認識になったんでしょうね?おそらく塩をかけると物が腐らず滅菌作用があると勘違いされたとこから来ているのだろうが、実のところ塩自体に滅菌も防腐作用もないらしい。浸透圧で水分が抜けるので結果として物が腐りづらいということらしい。

結局のところ、その共同体の総意というか「みんなの思い描く想像」みたいなのが「霊」の本質なんでしょうね。みんなが思えばそうだし、思わなきゃそうじゃない。

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