龍神と繋がる旅『魂の宮古島 最終話』
ともさんと話していた一般参拝のおじさん。
日焼けした、たくましく太い腕と顔が印象的でした。
ともさんの話では
「あのおじさん。海で不思議な体験をしたらしいの。
でも誰に話しても信じてもらえなくて・・・・」
彼は仕事で膝を悪くして
時々非常に痛みが出るのだそう。
でも海に入ると痛みが和らぐので
どうしても眠れない夜には
暗い夜の海をひとりで泳いでいた。
その日もいつものように眠れずに
また海で泳いでいると
自分の横を巨大なウミヘビが泳いでいた。
自分の腕の太さくらいある 見たこともないようなウミヘビ。
まるで一緒に泳ぐかのように
彼の隣から離れずに泳いでいたのだそう。
「でも誰に言っても信じてもらえない。
あんた。神様事が分かる人だろ?
どう思う?」
ともさんにはその時の光景がありありと視えた。
「それ、ウミヘビじゃないです。龍神です」
「やっぱりか!そうじゃないかと思ったんだ」
宮古島の海は昼間は美しく見る者を引きつけてやまない。
でも真夜中の海は
その美しさの中にも恐ろしいモノもうごめいている。
そのおじさんの危険を感じた龍神が守りに入った。
ということだったそう。
御嶽でのお詣りやお礼をいつも欠かしてないというおじさんは
よほど信心深いのでしょう。
龍神が一緒に泳いでなかったら
もうこの世にはいないかも知れない。
「とにかく あのおじさんの事は おばぁに任せたから^^」
そうよね。
もう・・・・帰らなくちゃ行けない。
それから飛行機の時間まで
私たちはお土産を買ったり
空港で食事をしたり時間を過ごしていました。
私はともさんと隣の席になって
ふたりで楽しかった旅のあれこれを話していました。
するとCAさんが
「宮古島の旅は楽しかったですか?どうぞ絵はがきをお持ちください」
と 私たち二人にプレゼントしてくださいました
美しい宮古島の絵はがき。
最後まで楽しいシンクロ
羽田空港で 私はともさんと別れて
一路 平塚へ。
大きなお土産は宅急便で送ってあるから
それをみんなに渡すのが楽しみだわ。
夜の電車内から見えた街明かりは
見慣れた景色だったけど
私の魂は まだ宮古島から戻ってないみたい。
きっとこの先も そんなに人生は変わらない。
それでも 自分の魂がわかったことがある。
私が子供の頃から感じていたものは
あれは確かに龍神だった。
ということ。
end
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