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SING A LONG

ホタバンの10周年記念アルバムが、リリースされました。
クラウドファンディングでご支援いただいた皆様には4月中に先行発送。
各メディアにてのストリーミング配信、オリジナル特典が付くARIGATO MUSIC STOREにての通販は5月15日から開始となりました。
配信→https://nex-tone.link/A00087134
STORE→https://www.arigatomusic.co.jp/product/30879

エヴァーグリーンなサウンド、彩りあるライフソングたち、ゲストミュージシャンたちとの有機的な共演、今しか紡げない歌詩、 僕がこのバンドを結成した10年前に抱いていた 「こんなバンドが世の中にいたらいいなぁ」という理想にまた一歩近づけた作品。
まずは僕自身がホタバンのファンでいることが出来ている。
これは応援してくれるお一人お一人の愛情や、信頼するメンバーたちの心からいただける、"おかげさま"です。

アルバムのタイトルは、 SING A LONG(シングアロングと読みます)
コンサートの会場なんかで、アーティストとお客さんが一体となって歌い合うことをシンガロングって言ったりします。
そんな景色がコロナ禍の向こう側にある世界へ広がっていたらいいなっていう希望と、heart to HEARTでもこの作品でそれを叶えたいっていう願いが一つ。
もう一つは、これからも10年20年、ホタルライトヒルズバンドは長く歌い続けていきたい。
そんな二つが込められた名前です。

instrumentalを含む全7曲、僕なりに紐解いて行こうと思います。

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M-1「ラブソングス」
ホタバン10周年の狼煙をあげるべく書き下ろした、これぞ我々の愛するポップミュージックど真ん中!な楽曲です。
ラブソングの定義ってそれぞれに異なると思うし、愛は歓びだけじゃなくて苦しみや迷いも生むものだと思うけど、
そこに複数形の「S=ス」が付くことで物語になり、一枚絵が動き出し、音楽に成る感覚が芽生えました。
10周年ソングということもあり、冒頭のエレキギターの「ジャカジャーン!」に拘りました。
「ジャカジャーン!」から始まる瞬間がある!
それは、今日までそして明日から、やがては未来へ響くファンファーレ。


M-2「金魚のジョン」
NHK「みんなのうた」書き下ろし楽曲です。
僕の幼少期の実体験を元に、初めてペットを飼った時の歓び、家族のつながり、そして別れの切なさとその先の成長を歌にしました。
楽しくコミカルな仕上がりだったので、オンエアを経てここまで「泣ける」という感想をいただけるとは思っていなかった。
音楽と人の心は、深い場所で呼び合うんだという大切な気づきをもらえました。


M-3「Sunny Sunset Music」
所属レーベルARIGATO MUSICがコロナ禍でもエンタメを届けようと企画した「アップデートアルバム」(作品を購入していただいた皆様と楽曲制作の段階をそのまま共有し、企画から完成までを共に味わおうという企画)に提供した楽曲。
“リモート”という言葉が巷に浸透し始めた頃に、「音楽におけるリモートはあくまで先にあるリアルを見据えた方便だよね」っていうことが歌いたくて、自分の中では熱量高く熱めに書いた歌詞です。
そんなこともあってか、よりマシンガンポイントが欲しくて声をかけたのがレーベルメイトのHAND DRIP hunchくん。
彼はシンガーとしても素敵だけど、以前スタジオセッションした時に印象に残っていたのがRAPのカッコ良さ。
ホタバン史上初の”フィーチャリング”が実現しました。
とにかくこれはライブで歌うのが楽しみ。


M-4「またね」
仮タイトルは「またねの種」
当初の歌詞は絵本になりそうな、ドリーミーな世界観だったんだけど、メロディをよくよく訪ねているうちに、どこの町にもあるような日本の夕暮れタイムにある原風景が浮かんできて。
ガタゴト音を立て先を急ぐ電車の窓に沈む夕日が映る、駅を降りて行き交う学生たち、駐輪場の砂埃と風、響き合う声・チャイム、家々の隙間とあかりと煮物の匂い。
「サウンドはファンタジックなんだけど、歌う物語は素朴で手触りあるものに」とコンセプトを立て直し、”またね”という合言葉が紡ぐ小さな別れの歌が生まれました。
盟友Dewのお二人が素晴らしいハーモニーを届けてくれて、時間軸がぐっと伸びた。
3分なら3分、歌は決められた時間の中で表現をするけど、その3分の中でちょっと時間が止まったような感覚になる音楽が好き。
この歌の聞きどころは、歌詞のない中間部分の展開です。


M-5「ダンデライオンの夜に」
たまにセンチメンタルになって夜空を見上げるけれど、あの夜は本当に星粒が大きくて、まるでタンポポみたいに見えたものだから。
ああどうしよう、星もいつかは綿毛みたいに飛び散って、過去も未来も渡り渡って、めぐりあい続けているかなって。
不思議な世界に生きていることをそのままにしておかないで、思いっきり不思議だなぁ!って歌で叫びたくて生まれたギターロックナンバー。
この曲を歌っていると夜空を泳いでいるような気持ちになるから、仕上がりも意図的にふわふわ浮遊感を感じさせるようなリクエストで、その中でもロックな迫力を失わないバランスを求めて、レコーディングエンジニアさんと一緒に頑張りました。
メンバー全員が楽器を始めた頃に影響を受けていたレジェンドバンドたち、LUNA SEA・L’Arc〜en〜Ciel・ジャンヌダルク・あの頃の憧れも呼び起こしつつグルーヴしています。


M-6「希望」
「願望」でもなくて「野望」でもない。
肝心な時、自我は通用しない。
でも確かにこの先も望み続けたい、もっともっと大きなサークルの中の、小さな温もりの話。
何という言葉で表現できるかと試行錯誤しているうちに、ふと【希望】というキーワードに辿り着きました。
素晴らしくなんて生きれない不器用な人間が、大切な誰かと共に一生懸命生きていくことは、紛れもなく素晴らしい。
それは【希望】以外の何物でもないと。
どんな存在も、分け隔てなく、余すことなく照らし染めてくれる、あの大きなオレンジの夕陽が今日も笑っている。
そして教えてくれる。あなたは1人じゃないよ、と。
同じ光に照らされる希望だけじゃない、同じ影の中でもそっと手を握り合える希望がある。
活動10年の感謝を、バンドで出逢えた全ての人へ”おかげさま”を伝えたくて書き下ろしたバラードです。


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本日、配信開始から約1週間経ち、Apple Musicではトップページ「ニューリリース」にジャケットイラストがエントリーされ、有難い限り。
大切なデザイナーデビューを「ホタルライトヒルズバンド(2012年リリース)」という作品に捧げてくださったmatsuriさんが、10年を経て改めてホタバンのイメージを深掘りして描いてくれた大切なアートワークです。

発売に際し僕らメンバーだけでは手の届かない様々なシチュエーションで力を貸してくださった所属レーベルARIGATO MUSICのオールスタッフ。
素晴らしい音響を叶えてくださったエンジニア星野誠さん、白石経くん。
小島康太郎さん。
「ラブソングス」と「金魚のジョン」を超良質なポップソングに高めてくださったプロデューサー中村僚さん。
上記のライナーノーツで紹介しきれなかった参加ミュージシャンたち、
僕の知る限り友人で最も才気溢れるピアニストおはるさん、オトナモード時代から長い付き合いで今や国内屈指のキーボーディスト山本健太くん。
作詩のパートナーであり妻の亜紀。
ラブソングスのMVを創作してくださった信頼の長沼良さん。
スタジオライブのビデオシューティングを担当してくれた元マネージャーARIGATO MUSIC藤田駿ちゃん。
素敵なライナーノーツを書き下ろしてくださり、6月から公開となるメンバーソロインタビューを敢行してくださったライター上野三樹さん。
いつも応援してくださる地元・柏の皆皆様。

書き切れることはない、ひとまずここにありったけの感謝を。

それぞれの時が流れ、それぞれの10年を歩み、今ここに『SING A LONG』というアルバムが在ります。
紛れもなく つくり出したのはホタバンなのだけど、なんだか僕はこの作品に"出逢えた"ような気になります。
ひとつだって辿る道が違えば、この作品は生まれなかっただろう。
大げさなようで、本当にそういうことなんだろうなぁと。心は知っているような気がしています。

そういう しあわせ を一つ一つ丁寧に積み重ねていけるように、
これからも作品をつくり続けてライブ活動を続けて行きたいと思います。

いつもありがとう。

2021年5月21日 藤田リュウジ

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